九州大学法学部 2010年度前期 学生による授業評価アンケート
基本情報
授業科目名: 政治学原論
担 当: 大賀
回答数: 33
教員所見: あり
実 施: 7月20日
WEB公開: 2010年12月24日
Ⅰ あなた自身について
(a)学年
設問
件数
構成比
法学部1年生
0
0.0%
法学部2年生
12
37.5%
法学部3年生
8
25.0%
法学部4年生以上
9
28.1%
その他
3
9.4%
合計
32
100.0%
⑤その他
21世紀プログラム
21世紀プログラム2年
21世紀プログラム課程2年
(b)この授業を履修した理由は何ですか
設問
件数
構成比
単位取得のため
17
43.6%
政治学に興味があったから
14
35.9%
国際政治に興味があったから
8
20.5%
その他
0
0.0%
合計
39
100.0%
(c)この授業の出席状況
設問
件数
構成比
全て/ほとんど出席した
24
75.0%
だいたい出席した
7
21.9%
あまり出席しなかった
1
3.1%
全く/ほとんど出席しなかった
0
0.0%
合計
32
100.0%
Ⅱ 授業に対する評価
(d)授業内容への興味
設問
件数
構成比
たいへん興味がもてた
8
25.0%
興味がもてた
19
59.4%
どちらともいえない
3
9.4%
あまり興味がもてなかった
2
6.3%
全く興味がもてなかった
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
32
100.0%
(e)授業内容の理解
設問
件数
構成比
よく理解できた
5
15.2%
だいたい理解できた
22
66.7%
どちらともいえない
5
15.2%
あまり理解できなかった
1
3.0%
全く理解できなかった
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
33
100.0%
②あまり理解できなかった
出席と自主学習が不足していたから。
③どちらともいえない
・法と政治の違いの概念は理解できたが、ある事例を用いた具体的な説明があればより理解できると思いました。
(f)授業内容の水準
設問
件数
構成比
適切だと思う
20
60.6%
だいたい適切だと思う
11
33.3%
どちらともいえない
1
3.0%
あまり適切ではないと思う
1
3.0%
全く適切ではないと思う
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
33
100.0%
(g)授業内容の水準が適切でない理由
(f)で④余り適切ではない、又は⑤全く適切でないと回答した人のみ
設問
件数
構成比
内容が高度すぎる
1
100.0%
内容が簡単すぎる
0
0.0%
内容に関心がもてない
0
0.0%
その他
0
0.0%
合計
1
100.0%
(h)この授業を通じて国際社会についての理解が深まりましたか
設問
件数
構成比
大変深まった
9
27.3%
深まった
19
57.6%
どちらともいえない
4
12.1%
あまり深まらなかった
0
0.0%
全く深まらなかった
0
0.0%
わからない
1
3.0%
合計
33
100.0%
③どちらともいえない
抽象的だったので、何となく理解できても具体的に実感をもって今の国際政治を見ることができなかった。授業を踏まえて色々な本を読んだり自分で考え直すことが必要だと感じた。
④深まった
ビデオ視聴により、色々な問題に触れることができた
課題をすることでアウトプットができたから。
学者の理論を考察するだけでなく、ビデオ視聴を通して割かし最近の国際事情を知ることができたから。
国際社会についての観点というか考え方に多様性ができた、と思うから。
国際政治における国際法の意味や位置付けについて理解できたから。
初め無知からのスタートだったので、毎回の講義で新たな学びがあったと思う。
丁寧に解説されていたと思う。
⑤大変深まった
ビデオ、レジュメにより
基礎的知識についても、解説してくださったので。
今まで考えたこともなかったことを深く考察したので。
社会の見え方が変わったから。
(i)この授業ではウェブ学習システムを導入しましたが、授業内容を理解する上で役立ちましたか
設問
件数
構成比
非常に役立った
6
18.8%
役立った
12
37.5%
どちらともいえない
8
25.0%
あまり役立たなかった
5
15.6%
全く役立たなかった
1
3.1%
利用しなかった
0
0.0%
合計
32
100.0%
(j)ウェブ学習システムにどの程度の頻度でログインしていましたか
設問
件数
構成比
毎日
0
0.0%
週に3回以上
5
15.2%
週に2回程度
13
39.4%
週に1回程度
11
33.3%
週に1回未満
4
12.1%
ほとんどログインしなかった
0
0.0%
合計
33
100.0%
(k)あなたはウェブ学習システムをどのように評価しますか
設問
件数
構成比
大変評価できる
8
24.2%
評価できる
14
42.4%
どちらともいえない
7
21.2%
あまり評価できない
2
6.1%
全く評価できない
1
3.0%
わからない
1
3.0%
合計
33
100.0%
⓪わからない
比較できないので
②あまり評価できない
わかりにくい上に、重いことがある為。
課題をオンラインで提出できるのはいいが、ページを開くたびにたくさんの警告に引っかかり、非常に操作がしにくかった。
③どちらともいえない
インターネットが家に接続されていないから。
インターネットが使用できない環境だと、あまりに不便
ログインの処理が遅いので開きたくなくなる。
④評価できる
トラブル無く、確実に情報入手や課題提出ができるから。
メールでレポート提出より確実だから
レポートの先生のレスポンスが読めたので参考になった。
課題を提出しやすい。連絡がとりやすい。
課題提出が家でもできるから。
自分の都合良い時間に利用できるため。
授業の確認ができるから。成績の評価が明確だから。
勉強の方向性を定めることができた。
⑤大変評価できる
課題の提出がやりやすかったから。
授業で学んだことをアウトプットすることで理解がより深まる。
常にウェブ学習システムを見れば、授業について色々確認できたので。
得点評価などが見やすい。
復習の指針となるのがよい(復習に役立った)
(l)あなたは授業時のビデオ教材をどのように評価しますか
設問
件数
構成比
大変評価できる
14
43.8%
評価できる
13
40.6%
どちらともいえない
4
12.5%
あまり評価できない
0
0.0%
全く評価できない
0
0.0%
わからない
1
3.1%
合計
32
100.0%
⓪わからない
あまり授業とはリンクしてない気がしたから。
③どちらともいえない
1回1回、もっと内容が授業に沿っていたら、、、と思った。自分に新しい視点を与えるという点では良いと思う。
なんだかビデオを見る目的がよくわからなかった。
授業とリンクしていないときがあるから
④評価できる
・授業にメリハリがつく・授業内容を広く多角的に現実の問題として捉えることができた
興味のもてる内容だったから。
興味を持てる内容が多かった。
興味深い内要が多く、授業との関係を自分で考えることができた。
自分からは見ないような動画やテーマについて知ることができた。
授業と直接関係はなくても、内容的に興味深いものが多く、色々考えさせられた。
様々な問題に関する知識を得ることができた。
⑤大変評価できる
じかに国際問題がわかる
ただ見るのではなく、自分の意見を培う姿勢をとれるようになったから。
とても勉強になりました。
ビデオ視聴により、色々な問題に触れることができた
国際情勢の生々しさを実感できるから。
自分の知らないことばかりで興味がもてたから。
色々な問題について、考える契機になったから。
理論として理解したことを実際の国際政治上にあてはめて考えることができるから
(m)課題の水準についてお尋ねします
設問
件数
構成比
難し過ぎる
1
3.1%
やや難しい
15
46.9%
適度な水準である
15
46.9%
やや易しい
1
3.1%
易し過ぎる
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
32
100.0%
(n)あなたは課題をどのように評価しますか
設問
件数
構成比
大変評価できる
6
19.4%
評価できる
19
61.3%
どちらともいえない
5
16.1%
あまり評価できない
1
3.2%
全く評価できない
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
31
100.0%
③どちらともいえない
一週間に一つでは、あまり考えを深めることができないと感じた。
課題内容というよりも、課題を出す週(特に最後の2週)の配分がよくなかった
④評価できる
・課題をすることで、自分の意見を含め授業の内容をまとめるので、授業で習った内容をより理解することができた。・最初の授業の課題の様に、良かった解答を示してほしい。自分の選ばなかった問題の解答例も知りたいです。
・授業内容の理解につながる・フィードバックされることにより自分の理解、レポート構成における不足を知ることができた
・内容について理解が深まった・レポートを多く書くうちに、文章力、論理力が養われたと感じるから
アウトプットの大切さを感じたから。
ほぼ毎週書くことによって力がつく。だが、テスト前にやめてほしかった・・・。(夏休みにかぶるのも・・・)
授業について聞いたきりにならず、しっかり考えることができたから。
説得的な文章を書く訓練になるから。
難しく感じることが多かったが、講義内容を振り返ることができ、文章に自分の考えをまとめる訓練になったと思う。コメントを返してもらえるのが良かった。
復習になったから
論理的に説明する力を養えると思うから。
⑤大変評価できる
「よく考えて自分の意見を述べること」と「授業で習ったことの理解」をうまく両方とも問うような問題設定だった。
自分で授業内容を熟考できるから。
授業の理解が深まったから。
授業内容をふりかえり、自分の意見を吟味できるから。
論理的に伝える練習が出来て、とても勉強になりました
(o)教員の準備
設問
件数
構成比
よく準備している
24
75.0%
おおむね準備している
8
25.0%
どちらともいえない
0
0.0%
どちらかといえば準備が足りない
0
0.0%
全く準備が足りない
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
32
100.0%
(p)教員の説明の仕方
設問
件数
構成比
たいへん分かりやすかった
12
37.5%
分かりやすかった
16
50.0%
どちらともいえない
3
9.4%
分かりにくかった
1
3.1%
非常に分かりにくかった
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
32
100.0%
(q)教員の話し方
設問
件数
構成比
聞き取りやすかった
22
68.8%
だいたい聞き取りやすかった
10
31.3%
どちらともいえない
0
0.0%
やや聞き取りにくかった
0
0.0%
非常に聞き取りにくかった
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
32
100.0%
(r)板書・OHP・配付資料等の視覚的工夫の効果
設問
件数
構成比
効果があった
13
40.6%
おおむね効果があった
17
53.1%
どちらともいえない
2
6.3%
あまり効果はなかった
0
0.0%
全く効果はなかった
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
32
100.0%
(s)この授業に対する総合的な評価
設問
件数
構成比
大変評価できる
12
40.0%
評価できる
17
56.7%
どちらともいえない
1
3.3%
あまり評価できない
0
0.0%
全く評価できない
0
0.0%
わからない
0
0.0%
合計
30
100.0%
③どちらともいえない
授業全体の目的、ねらいが分かりにくいと思った。
④評価できる
・後半の授業の内容が面白かった。・授業は順を追って進んでいたと思うのですが、それぞれの回の関連性がよくわからなかった。概要を最初に示してもらえると嬉しい。
授業がよく考えられ作られていたと感じた。しかし、レジュメの読み上げで講義が終わっているように感じた。
授業に気楽に出ることができたから
世界平和という自分の関心事について深く考えることができたから。
戦争論の見識が拡がった。
⑤大変評価できる
・わかりやすい説明・充実したレジュメ・充実した視覚教材
おもしろかった。
全体的にとても丁寧だったから。
(t)履修した他の政治系科目と比べて、この授業で感じた印象
・眠くない・課題をしっかり評価してくれ、印象良い。
この授業では、みずから現実問題について考える機会が多くあり、考えさせられた。
これまでは表面的なことしか習わなかったが、今回の授業で深く学べた。多面的な見方を紹介していてよかったと思う。
期末一発ではなく日頃の課題とした方が政治学に限っていえば理解が深まると思いました。
教員の説明が一方的で、講義内での双方向性がなかったので理解しにくく感じた。
教師からのコメントを各自受けたり、各課題の得点が自由に見れることで意欲が増した。
現在の国際的問題や政治と関連づけて学習しやすかった。
国際政治の生々しさが伝わった。
出水先生の政治動態分析しか政治の授業はうけたことのないのでその比較しかできないのだが、出水先生の授業は政治の概念を勉強する入門で、教科書がなく先生の言ったことや指定の文庫本から自分で考えるものだったのに対し、この授業は教科書やパワポによって体系的に学習するもので、ある学者さんの考え方をよく学べるものだった。でも、自分の問題としてひきよせて考えるには難しい内容という印象をもった。参考資料が多くて良かった。
初めて受講しました。
色んな制度の「問題的」を強く感じた。
政治が論理的に考えつつもとても身近なものに感じられました。
先生自身が、意識的にニュートラルな立場をとっているように感じ安心して話を聴けました。
他の科目は、試験のために用語を覚えることが中心であったり、授業目標の見えないまま受けている感じがあった。それに比べ、ねらいも明確で内容の理解・考察に重点がおかれていたこの授業はためになったと思う。
単位の心配をあまりしなくて良いので、気楽に授業をうけることができた
非常に丁寧な展開だった。ビデオなど視覚的で取り組みやすかった。
様々なことを学習できた気がする。
話が非常に整理されていて良かった。
(u)この授業の良かった点
・ねらいが各回はっきりしていた点・「考えること」が重視されていた点・課題が出され、フィードバックされた点
・ビデオ教材を使って学生に考えさせようとしていた点。
・課題などの点数がはっきり出ること。・自分の出来てないところが分かること。
とにかく丁寧な点。PPTの種のメモスペースなどとてもありがたかった
レジュメ、ビデオ
一つの考えについて多面的な見方を示していたこと。
課題
課題が多かったぶん、理解が深まり、自分で考える姿勢が身についた点。
課題に自主的に取り組むことで理解が深まる。
課題の回数が多いのでアウトプットの訓練になる点。
学ぶだけでなく、現在の問題についても考えていく点。
感想カードや課題1つ1つにコメントしてくださった点。やる気が出ました。また、成績上位者がわかり、刺激になりました。
講義内容と関連するビデオを見ることで、講義の内容を再確認できる点。
資料がたくさんある。課題で理解が深まる。
多角的に様々な制度やしくみを検討できた。
単位がとりやすい点
丁寧さ。課題チェックや、ビデオなどで丁寧だと感じた。
特に、論じ方を最初に説明して下さった点と、それを生かしていける課題
毎回ビデオの視聴があった点。レジュメがわかりやすかったです。
毎回ビデオを見た点。レポートの評価がていねいな点。わかりやすい解説。
(v)この授業で改善を要する点
・PowerPointなどの工夫
・ビデオと(その日の)授業との関連性があまりない場合が多かったので、そこを改善すればもっとよくなると思います。・最後の2週に課題を出すのは少し厳しいと思います。
・教室の広さ・本の使い方
たまに長引くところ。
パワーポイントが若干わかりにくい。
ビデオが10分と決まっているため、こま切りになってしまう点。
ビデオの再生画面を最大化してほしい。
加点処理は、他の授業がある人は受けることができず、不公平のように感じた。その授業を休んででも行く人もいるから、おかしいと思う。この授業のあとの放課後、などもっとすべての生徒が受けられる時間にすべき。
最初のほうに、進度が遅くて、補講があった所。
授業内容と関係ないことで恐縮ですが・・・エアコンが寒かったです。
少し授業のスライドがわかりにくいことと課題の量が少し多すぎること(7回ぐらいがいい?)
Ⅳ授業・授業評価への質問・意見・感想
・本の使い方
現実問題に即した、非常に興味深い講義でした。
前期にとった授業で1番ためになった授業でした。
担当教員所見
皆さん、授業評価アンケートお疲れ様でした。初回講義で説明したように、本講義では政治学それ自体というよりも、政治学という知の営みを成り立たせている「条件」を検討することに多くの時間を割きました。同時に、観点の多元性―丸山眞男的に言うならば、同一の事象についての複数の「スポットライトのあて方」を比較すること―をこの講義では大きな狙いとしてきました。この点については概ね達成されていたのではないかと思います。以下、応答責任が生ずると考えられる範囲で回答・または所見を述べます。
●まず沢山ご指摘のあったパワーポイントについてですが、私にとってはほぼ板書の代わり(つまり時間の節約という効果)で、あまり「見易さ」・「分かり易さ」という観点は追求していませんでした。来年度以降改善に努めたいと思います。
*但し、「分かり易さ」という要素を追求し過ぎると、本来は複雑な事象を過度に単純化するという操作をせざるを得なくなるので、私としてはそれがやや気がかりです。
●WCTが使い難いという意見は私も同感ですが、直ちに改善することは難しいので、(今年は個別に対応していましたが)WCTを利用せずとも授業に取り組める選択肢(レジュメ、課題等)を用意した方が良いと感じました。
●講演会(加点処置)の出欠に関して、ご意見はごもっともです。ただ授業に出る/出ないというのは、あくまでも学生さん各自の自発的なご判断に拠るものなので、教員の側からその判断に介入することは適切ではないと考えます。つまり、こちらとしては機会を提供し、その機会をどのように用いるかは学生さん各自の自主性に委ねる、というのが私の考え方です。
●課題については概ね肯定的な意見が多かったように感じました。成績評価の「客観性」・「公平性」という点で私は人後に落ちないつもりですが、他方で個別的にコメントを提示するという性質上、評価という側面よりも「説得」という側面が強くなります―したがって、講評・コメントについても反証可能性が伴わなければならないと考えます。この点については授業を通じて広くご理解いただけたものと存じます。どなたかも書いていましたが、政治学に限っては自発性に基づく説得と納得―強制や誘導ではない―という契機は非常に重要であると思います(説得というのは拒否し得るものでなければなりません)。
*「講義のあり方」についての私の立場は、一応ウェーバーの価値自由論を模範としています(矮小化され、ミスリードされていることが多いとは思いますが…)。
●授業とビデオ教材との関連ですが、授業の内容に見事に合致したビデオ教材というのがあまりない、というのが実情です。ただ、授業で概念を学び、ビデオ教材で現実を見るというのはそれ自体有意義だと思いますし、厳密な意味での両者の関連性はあまり意識することもないのではないか…という気もします。「人の顔」が見えなくなるようなドライな権力分析に傾斜することを避けつつ、かといってナイーブな「勧善懲悪」型図式(またはある種のセンチメンタリズム)に陥らないように、様々な側面から問題を考察するという趣旨からすると講義と視聴教材のブレンドというのは、(多少、関連性は犠牲にしたとしても)それなりに学習目的に資するものではないかと思います。
●10分間のビデオ教材の視聴というのは今年から始めた試みでした。法学政治学というのは「正しさ」についての学問です(勿論、それを肯定するか、否定するか、どのような立場からどのように論じるのかというのは人それぞれです)。しかし、「正義」が私たちを暴力から解放してくれない時があります。それは時として私たちを暴力のとりこにします―他のどんなものがとりこにできるよりもひどい仕方で…。何かに、または誰かに責任を求めることはできないこともあります。責任を求められるとすれば、そこには人の心を支配する不寛容さ、人間を血に飢えた狼に変えてしまう憎しみの連鎖があります。勿論、現実から乖離した机上の空論は避けなければなりませんが、同時に「何か行動を起こさなければならない」と迫られて安易で思慮の欠けた行動を選択するのもあまり意味がありません。授業を通じて、かかる国際社会の重層性・多様性(そのジレンマと問題解決の難しさ)を皆さんと一緒に考察できたのではないかと思います。
半年間お疲れ様でした。
担当教員所見
皆さん、授業評価アンケートお疲れ様でした。初回講義で説明したように、本講義では政治学それ自体というよりも、政治学という知の営みを成り立たせている「条件」を検討することに多くの時間を割きました。同時に、観点の多元性―丸山眞男的に言うならば、同一の事象についての複数の「スポットライトのあて方」を比較すること―をこの講義では大きな狙いとしてきました。この点については概ね達成されていたのではないかと思います。以下、応答責任が生ずると考えられる範囲で回答・または所見を述べます。●まず沢山ご指摘のあったパワーポイントについてですが、私にとってはほぼ板書の代わり(つまり時間の節約という効果)で、あまり「見易さ」・「分かり易さ」という観点は追求していませんでした。来年度以降改善に努めたいと思います。
*但し、「分かり易さ」という要素を追求し過ぎると、本来は複雑な事象を過度に単純化するという操作をせざるを得なくなるので、私としてはそれがやや気がかりです。
●WCTが使い難いという意見は私も同感ですが、直ちに改善することは難しいので、(今年は個別に対応していましたが)WCTを利用せずとも授業に取り組める選択肢(レジュメ、課題等)を用意した方が良いと感じました。
●講演会(加点処置)の出欠に関して、ご意見はごもっともです。ただ授業に出る/出ないというのは、あくまでも学生さん各自の自発的なご判断に拠るものなので、教員の側からその判断に介入することは適切ではないと考えます。つまり、こちらとしては機会を提供し、その機会をどのように用いるかは学生さん各自の自主性に委ねる、というのが私の考え方です。
●課題については概ね肯定的な意見が多かったように感じました。成績評価の「客観性」・「公平性」という点で私は人後に落ちないつもりですが、他方で個別的にコメントを提示するという性質上、評価という側面よりも「説得」という側面が強くなります―したがって、講評・コメントについても反証可能性が伴わなければならないと考えます。この点については授業を通じて広くご理解いただけたものと存じます。どなたかも書いていましたが、政治学に限っては自発性に基づく説得と納得―強制や誘導ではない―という契機は非常に重要であると思います(説得というのは拒否し得るものでなければなりません)。
*「講義のあり方」についての私の立場は、一応ウェーバーの価値自由論を模範としています(矮小化され、ミスリードされていることが多いとは思いますが…)。
●授業とビデオ教材との関連ですが、授業の内容に見事に合致したビデオ教材というのがあまりない、というのが実情です。ただ、授業で概念を学び、ビデオ教材で現実を見るというのはそれ自体有意義だと思いますし、厳密な意味での両者の関連性はあまり意識することもないのではないか…という気もします。「人の顔」が見えなくなるようなドライな権力分析に傾斜することを避けつつ、かといってナイーブな「勧善懲悪」型図式(またはある種のセンチメンタリズム)に陥らないように、様々な側面から問題を考察するという趣旨からすると講義と視聴教材のブレンドというのは、(多少、関連性は犠牲にしたとしても)それなりに学習目的に資するものではないかと思います。
●10分間のビデオ教材の視聴というのは今年から始めた試みでした。法学政治学というのは「正しさ」についての学問です(勿論、それを肯定するか、否定するか、どのような立場からどのように論じるのかというのは人それぞれです)。しかし、「正義」が私たちを暴力から解放してくれない時があります。それは時として私たちを暴力のとりこにします―他のどんなものがとりこにできるよりもひどい仕方で…。何かに、または誰かに責任を求めることはできないこともあります。責任を求められるとすれば、そこには人の心を支配する不寛容さ、人間を血に飢えた狼に変えてしまう憎しみの連鎖があります。勿論、現実から乖離した机上の空論は避けなければなりませんが、同時に「何か行動を起こさなければならない」と迫られて安易で思慮の欠けた行動を選択するのもあまり意味がありません。授業を通じて、かかる国際社会の重層性・多様性(そのジレンマと問題解決の難しさ)を皆さんと一緒に考察できたのではないかと思います。
半年間お疲れ様でした。