新聞記者になって10年目ぐらいのころ、先輩記者から「本当にいい記事は褒め言葉と批判が相半ばする。どちらにも偏っていないということだ」と言われたことがあります。記事と授業は違うかもしれませんが、私の講義に対する評価も両極端でした。「新聞記者の視点がおもしろかった」「学生の問いに丁寧に応答していた」「分権改革について今までになかった視点から学べた」「時事ニュースの解説がうれしかった」との受け止めがある一方で、批判は非常に厳しい内容でした。 授業の進め方についての批判は2点ありました。一つは私があまりレジュメを作らないことです。これについては授業の中でも説明しましたが、私は知識を詰め込むのではなく、学生の皆さんが地域のあり方を考えるきっかけになるような刺激を与える授業にしたいと考えています。レジュメが一人歩きして皆さんの考えを縛ることは避けたい。授業の準備内容をそのままコピーすれば、レジュメになると思いますが、あえてしませんでした。前任者が毎回、十数枚ものレジュメを配っていたのと比較して「質の違いに驚いた。全く評価できるところがない授業」とこきおろされました。授業の進め方は前任者とは違うし、学生の皆さんに期待する内容も違います。ただ次年度は受講生の考えを縛らないようなレジュメを工夫してみたいと思います。 もう一点は冒頭で続けた時事ニュース解説について「不要」「時間をとりすぎ」との意見です。私が大学に来た意味の一つが学生の皆さんにニュースを通して社会への関心をより深めてもらうことです。ニュースもできるだけ行政、分権、自治、政治に関するものを選んだつもりです。これは私の断固たる方針として今後も続けます。 ところで、講義では毎回のように「分権改革がなぜ必要か」といった基本的な質問を受け、それに対する説明を繰り返しました。ここにも不満がありました。基本の理解を重視するか、どんどん内容を進めるか、私も悩みました。アンケートでも「高校生でも分かるぐらいのレベルで講義をしてほしい」という注文の一方で「学術的に低レベルすぎる」という意見を受けました。どちらに合わせるのか、難しい問題です。すべての受講生を満足させることは至難の業と痛感されられた教員一年目でした。
担当教員所見
新聞記者になって10年目ぐらいのころ、先輩記者から「本当にいい記事は褒め言葉と批判が相半ばする。どちらにも偏っていないということだ」と言われたことがあります。記事と授業は違うかもしれませんが、私の講義に対する評価も両極端でした。「新聞記者の視点がおもしろかった」「学生の問いに丁寧に応答していた」「分権改革について今までになかった視点から学べた」「時事ニュースの解説がうれしかった」との受け止めがある一方で、批判は非常に厳しい内容でした。
授業の進め方についての批判は2点ありました。一つは私があまりレジュメを作らないことです。これについては授業の中でも説明しましたが、私は知識を詰め込むのではなく、学生の皆さんが地域のあり方を考えるきっかけになるような刺激を与える授業にしたいと考えています。レジュメが一人歩きして皆さんの考えを縛ることは避けたい。授業の準備内容をそのままコピーすれば、レジュメになると思いますが、あえてしませんでした。前任者が毎回、十数枚ものレジュメを配っていたのと比較して「質の違いに驚いた。全く評価できるところがない授業」とこきおろされました。授業の進め方は前任者とは違うし、学生の皆さんに期待する内容も違います。ただ次年度は受講生の考えを縛らないようなレジュメを工夫してみたいと思います。
もう一点は冒頭で続けた時事ニュース解説について「不要」「時間をとりすぎ」との意見です。私が大学に来た意味の一つが学生の皆さんにニュースを通して社会への関心をより深めてもらうことです。ニュースもできるだけ行政、分権、自治、政治に関するものを選んだつもりです。これは私の断固たる方針として今後も続けます。
ところで、講義では毎回のように「分権改革がなぜ必要か」といった基本的な質問を受け、それに対する説明を繰り返しました。ここにも不満がありました。基本の理解を重視するか、どんどん内容を進めるか、私も悩みました。アンケートでも「高校生でも分かるぐらいのレベルで講義をしてほしい」という注文の一方で「学術的に低レベルすぎる」という意見を受けました。どちらに合わせるのか、難しい問題です。すべての受講生を満足させることは至難の業と痛感されられた教員一年目でした。