行政学

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
行政学
標準年次
3・4
講義題目
行政学
開講学期
前 期
担当教員
山田治徳 (早大教授)
単位数
4単位
教  室
201(8/30〜9/3,9/6〜9/10)
科目区分
展開科目
履修条件
 特にありません。
授業の目的
 主に次の2点を目的として行います。
 1. 行政の仕組みや制度を理解し、行政の行動の背景にある意味を理解すること。
 2. 行政を常に身近なものとして認識することのできる市民として、行政のあり方およびその運営に対して常に批判的かつ建設的に考察できる能力と習慣を養成すること。
授業の概要・計画
@ 授業の概要
 この数年来、行政のあり方が大きな関心事項となっています。官僚不祥事や「失われた10年」、そして中央省庁再編や公共事業問題など、行政を巡っては様々なことが起こっています。こうしたなか、行政に対する見方には厳しいものがありますが、行政について、新聞やテレビ等で報道されているのはあくまで一面に過ぎません。そもそも行政はどのような仕組みで運営され、なぜこのような問題が起こるのでしょうか。
 行政を巡って行われてきている様々な動きについて理解するためには、まず正しい問題認識が必要です。どこに問題があるのか、なぜそれが問題なのか。本講義では、行政改革、中央省庁再編など、行政を巡る現実の動向や論点に即した内容を盛り込むことで、行政の中で働き、行政と付き合い、さらには市民として行政のあり方を考え、積極的に行政に関与していくうえで、何らかの参考になるような講義にしたいと考えています。
A授業計画
 主に次のような項目を講義する予定です。
   1. 内閣制度(内閣、内閣の補佐機構、昨今の改革など)
   2. 行政機構(中央省庁、国家行政組織法、組織設計、内部組織、中央省庁再編など)
   3. 特殊法人、独立行政法人(現状と問題点、改革の動向など)
   4. 行政改革(戦後行革の流れ、国鉄、電電公社の民営化、現在の動向など)
   5. 郵政3事業(現状と問題点、改革の動向など)
   6. 公務員制度(公務員法、人事制度、改革の動向、官僚制、意思決定方式と行動など)
   7. 行政と政治の関係(現状と問題点、改革の動向など)
   8. 財政制度(予算、財政投融資、予算編成、決算、現状と問題点、改革の動向など)
   9. 地方自治(中央・地方関係、地方分権、現状と問題点、改革の動向など)
   10. 地方財政制度(中央・地方関係、予算・税制、現状と問題点、改革の動向)
   11. 行政責任・行政統制(情報公開、オンブズマン、NGO・NPO など)
   12. 行政を巡る新しい潮流(NPM、行政評価など)
   13. 行政の任務・役割(変遷、政策形成、政策手段など政策学的観点から)
   14. その他
授業の進め方
 原則として講義方式で行いますが、長時間の連続聴講を余儀なくされる集中講義の問題に対するそれなりの工夫として、また行政を巡る現実の動向を理解する素材として、ビデオ教材を使用します。
教科書・参考書等
 講義は特定のテキストに従っては行いません。講義はテキスト無しでも理解できるように進めますが、必ずハンディサイズの六法(コンパクト、ポケット、デイリーなど)は持参してください。また、予習・復習用として、一般的な行政学のテキストを参考書として紹介しておきます(購入は強制しません)。
(参考書)
 ・西尾勝「行政学」(新版)(有斐閣、2001年)
 ・村松岐夫「行政学教科書」(有斐閣、1999年)
 ・今村都南雄他「ホーンブック行政学」(改訂版)(北樹出版、1999年)
成績評価の方法・基準
 講義期間中に、講義中に提示した題材に基づいて小レポートを提出してもらいます(複数回の予定)。また、講義最終日には試験を実施します。評価はこれらの小レポートおよび試験の結果、および出席状況によって行います。配点比率は、出席点30%、小レポート30%、試験40%の予定です。また、小レポートおよび試験の評価は、主に次のような観点に基づいて行います。
 ○ 行政の仕組みや用語について基本的な知識を有しているか。
 ○ 提示した題材の内容やその意味について理解しているか。
 ○ 行政に関心を持ち、現状と問題点、自分の意見を正確に認識、表現できているか。
 ○ 理論と実態を互いに関連付けて理解、説明しているか。
その他(質問・相談方法等)
 
過去の授業評価アンケート