履修条件 |
現代の国際政治問題に関心のある学生であれば、誰でも歓迎します。 |
授業の目的 |
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ以降、国際政治の局面は急速な変化を見せています。このゼミでは、このように混迷の度合いを深める国際政治の現状を理解するために、最新のテキストを読み込みます。ゼミの目的は以下のとおりです。 ・現代の国際政治について参加者個々人が考察を深めること。 ・ゼミを進める中で、レジュメの作り方、議論の進め方といった大学で必ず学ぶべき基本的な素養を身につけること。
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授業の概要・計画 |
複雑な国際政治の展開を理解し、現代の国際政治状況が抱える諸問題を見通す目を養うために、中西寛著『国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序』(中公新書、2003年)を精読します。本書は新書というサイズでありながら、近代から現代に至るまでの国際政治の来歴を、安全保障、政治経済、価値意識という三つの位相ごとにまとめてあり、さらに現代の国際政治を考える上で有益な着想を多く提示しています。ウェストファリア体制、帝国主義、戦間期の国際協調、冷戦など、本書で扱われる国際政治の基本的な歴史的知識については、教官が資料を用意して概説的な説明をします。その際、参加者全員によるディスカッションによって、現代の国際問題について参加者一人ひとりが深く考える時間を広く持つことが出来るようにしたいと考えています。 もしゼミの回数に余裕があれば、参加者から興味のある国際政治上のテーマを募って、関連書をもう一冊程度通読させたいと思います。 本ゼミにおいてはレジュメの作り方を大学で学ぶべき最も重要な要素の一つととらえて、特に丁寧に指導します。ゼミの初回に見本を示して作り方についてレクチャーを行った後は、次回以降作成されたレジュメに直接指導を行いたいと思います。 学期末には何冊かの指定図書の中から選択してもらい、レポートを提出してもらいます。レポートの書き方も教官が指導します。
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授業の進め方 |
初回は教官と参加者の自己紹介、ゼミ方針の説明、レジュメの作成方法の指導、報告者の指定といった、オリエンテーションになります。第2回以降は基本的に、報告者によるレジュメの提示と報告、教官によるレジュメ指導、参加者からの質問と報告者の回答(自発的でスムーズな発言に不慣れな参加者がいることが考えられますので、各自該当部分から一つは疑問点か論点を用意しておくことを義務付けるかもしれません)、報告者による疑問点・論点の提示とディスカッション、という順番でゼミを進めます。 |
教科書・参考書等 |
・教科書 中西寛『国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序』中公新書、2003年 ・参考図書 高坂正堯『国際政治 恐怖と希望』中公新書、1966年 藤原帰一『デモクラシーの帝国―アメリカ・戦争・現代世界―』岩波新書、2002年 他の参考図書についても、ゼミでの議論の展開に応じて別途指定します。
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成績評価の方法・基準 |
ゼミへの出席、平素の報告と議論の質、およびレポートの質から総合的に判断します。
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その他(質問・相談方法等) |
ゼミに関する質問は、主に電子メールにて受け付けます。 アドレスはkitamura@law.kyushu-u.ac.jpです。
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過去の授業評価アンケート |
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