法政基礎演習 II

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
法政基礎演習 II
標準年次
2
講義題目
戦 後 日 本 の 外 交 ・ 安 全 保 障 政 策
開講学期
前 期
担当教員
中島(琢) 琢磨
単位数
2単位
教  室
106
科目区分
入門科目
履修条件
日本外交および日本の安全保障政策に関心のある方
授業の目的
本演習の目的は、(1)第2次世界大戦後の日本の外交・安全保障政策とりわけその重要側面である日米安全保障体制の史的展開にかんする認識を深めること、(2)テキストにおける記述にあらわれる、著者の意図を読みとる力の習得、(3)今後演習に参加していくにあたって重要と思われる、報告の仕方、論点提示の仕方、議論のすすめ方といった基本的なスキルの習得、にあります。
授業の概要・計画
戦後日本の外交・安全保障政策は、冷戦状況のさなか、アメリカとの関係を基軸として出発しました。日米の安全保障上の協力関係は、冷戦期を通じて維持され、冷戦後の今日においても日本の外交・安全保障政策の重要な柱となっています。1990年代以降は、この関係を、「同盟」の語を用いて説明することも一般的になってきました。アメリカとの安全保障関係に象徴される、戦後日本の外交・安全保障政策は、これまでどのような歴史的経過をたどってきたのでしょうか。
本演習では、戦後日本の外交・安全保障政策および日米安全保障体制の史的展開を叙述した通史的文献を読みすすめるなかで、この歴史的経過を理解していきます。テキストとして、戦後日本の外交・安全保障政策に対してやや評価・解釈の異なる2つの文献をとりあげます。もちろん各テキストの内容の適切な理解をめざすことを念頭におきますが、くわえて、これら2つの文献を読み比べる作業から、同じ対象を分析するにあたっても異なる描き方、論じ方があることを理解します。そのためにテキスト講読のさいには、歴史的事実を説明するなかにあらわれる、著者の問題関心および読者に訴えたい内容や意図を読みとることにつとめます。



授業の進め方
ゼミでは、毎回報告担当者を決め、レジュメを作成したうえで報告をおこなってもらいます。そのさいに報告者より、テキストの内容にかんする疑問点・論点もあげてもらいます。報告ののち、テキストの内容について議論していきます。まず報告者があげた疑問点・論点についてとりあげ、そのあとでその他の疑問点・論点について議論していきます。1回のゼミで、大体1、2章程度の量をあつかう予定です。
また今後の学生生活において重要となってくる、演習科目においては、自分の意見を効果的に説明することが重要な課題となってきます。本演習では、自分の意見・考えの伝え方や論点提示の仕方、および議論のすすめ方などについて、適宜説明を入れていきたいと思います。
教科書・参考書等
・植村秀樹『自衛隊は誰のものか』(講談社現代新書、2002年)。
・田中明彦『安全保障』(読売新聞社、1997年)。
成績評価の方法・基準
成績評価は、出席状況、報告、討論への参加状況などから総合的におこないます。
その他(質問・相談方法等)
そのほか詳細については、参加者と協議のうえで決めていきたいと思います。
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