物権法

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
物権法
標準年次
2
講義題目
物権法
開講学期
通 年
担当教員
香山・七戸 高広・克彦
単位数
4単位
教  室
大講
科目区分
基盤科目
履修条件
 履修条件はありません。もっとも「民法総則」を学び終えている方が望ましい。
授業の目的
 私たちの日常生活では、「人と人」との関係と同時に、「人と物」との関係が重要な意味を有しています。例えば、私が友人から土地を購入することは、私と友人(人と人)の関係ですが、この購入の前提には、この友人が(原則的に)土地の所有者であらねばならない、つまり「人(友人)と物(土地)」との一定の関係が存在していなければなりません。また、この土地購入によって、今度は、私が土地を取得する。つまり、ここでは、新たな「人(私)と物(土地)」との関係が発生することになります。では、具体的に人は物に対してどのような権利を有しているのでしょうか。本講義(物権法)は、この「人と物」との関係を学んでいさます。形式的には、民法第2編物権(第175条〜第398条)を習得することを目的とするわけです。
授業の概要・計画
 本講義は、「物権法」(前学期)と「担保物権法」(後学期)の2部構成で行います。
 具体的には、前学期では、次のようなことを学びます。まず、所有権(物権の典型)が何者かによって奪われた場合、所有者は誰に対してどのような請求ができるのか(物権の効力)。いわゆる「物権的請求権」と言われる問題です。第2に、所有権の移転は、(典型的には)売買契約という一連のプロセスの中で生じることは疑いないのですが、実際には、どの時点で移転するのかが問題となります(物権変動)。また、友人が私に土地を売ったにも拘わらす、さらに第三者に売買するということもあります(二重譲渡)。この時、私とこの第三者との関係はどうなるのでしょうか。このような所有権の移転を巡る一連の問題を「物権の変動」という表題の下で検討します。第3に、以上では「物権=所有権」という理解を前提に話を進めましたが、実際には、それ以外の物権も存在しますので、これら各種の物権(占有権・用益物権)を学んでいきます。
 後学期の担保物権法は、同じ物権とはいっても前学期で学ぶものとはかなり趣を異にした権利です。我々は銀行からお金を借りるときに、借金の型として土地を提供することはご存じであろうかと思われますが、これは法的には土地所有権に「抵当権」という物権を設定することを意味します。このような債権担保のために利用される物権を「担保物権」といい、これが後学期の講義対象です。
授業の進め方
教科書・参考書等
 淡路剛久他著 『民法 II ー 物権法』(有斐閣 S シリーズ)。
成績評価の方法・基準
 前学期と後学期に1回ずつ行う予定です。それと同時に、講義においてレポートを課すかもしれません。
その他(質問・相談方法等)
 とくになし。
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