法政基礎演習2

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
法政基礎演習2
標準年次
2
講義題目
近代日中関係史演習−−近代中国の対日論と華夷思想
開講学期
前 期
担当教員
薄 培林 培林
単位数
2単位
教  室
206
科目区分
入門科目
履修条件
特になし
授業の目的
近代日中関係史の基礎知識を身につけること、また、対日連携論を中心に中国側の対日論を考察することによって、東アジア共同体論の原型にあたる論議を再検討することを目的とする。
授業の概要・計画
概要:
 19世紀後半の中国の対日観・対日外交論の展開を東アジア伝統的な世界秩序が変容していくプロセスの中で概観しながら、中国側による対日連携論と伝統的な華夷思想との関連を次のテーマで検討してゆく。
1.近代外交関係成立以前、東アジア伝統的華夷秩序下の中国と日本
2.近代中国対日外交初期における対日連携の試み
3.中国の対日論の変化と琉球問題の中の対日連携論
4.朝鮮問題の中の対日連携論
5.壬午事変後の中国民間レベルにおける対日連携論の消失
7.近代初期中国における対日連携論の諸相と特徴−−華夷思想の作用
計画:
 一回目はオリエンテーションにあて、最初の数時間を使って、講義の進め方や報告準備及び資料検索の方法を説明する。実質的に講義・報告・ディスカッションに入るのはそれ以降になる。
授業の進め方
 各テーマについて、講義一回、報告一回の形で進めていく。報告の際、参加者に関係文献の講読を担当してもらい、報告に基づいて議論・検討を行う。
教科書・参考書等
[教科書]
 毎回、プリントを配布する。
[主要参考図書]
茂木敏夫『変容する近代東アジアの国際秩序』(山川出版、1997)
王暁秋著・小島晋治監訳『アヘン戦争から辛亥革命−−日本人の中国観と中国人の日本観−−日本人の中国観−−』(東方書店、1991)
家近亮子『日中関係の基本構造』(晃洋書房、2003年11月)
山根幸夫ほか『近代日中関係史入門』(研文出版、1996)
小島晋治・伊東昭雄ほか『中国人の日本人観100年史』(自由国民社、1974)
佐々木揚『清末中国における日本観と西洋観』(東京大学出版会、2000)
浜下武志『朝貢システムと近代アジア』(岩波書店、1997)
小島晋治・並木頼寿編『近代中国研究案内』(岩波書店、1993)
鄭翔貴『晩清伝媒視野中的日本』(上海古籍出版社、2003)
その他の参考文献は随時指摘したい。
成績評価の方法・基準
出席状況、レポートの提出により評価する。特に報告は十分な準備が要求される。
その他(質問・相談方法等)
近現代中国に関する予備知識の有無は問いません。アジア・中国がおもしろそうだと思うココロ、日中関係に興味を持った人の参加を歓迎する。
過去の授業評価アンケート