履修条件 |
現代アメリカ外交に関心のある方。 |
授業の目的 |
本授業の目的は、(1)現代アメリカ外交の動態に関する認識を深めること、(2)国際的な政治現象を理解する力を養うこと、(3)報告の仕方、論点の出し方、議論の進め方といった、ゼミに参加するうえで必要とされる基本的なスキルの習得、にあります。 |
授業の概要・計画 |
冷戦が終結した現在においても、国際的な紛争や対立が戦争へと発展した事例は複数存在しています。そして、そのほとんどに関係していたのがアメリカでした。本授業では、現代アメリカ外交に関する検討作業を通じて、国際的な政治現象に対する理解を深め、また戦争と平和をめぐる諸問題について考察していきたいと思います。 授業計画については、以下の通りです。
(1)はじめに、問題関心の育成として、日米における戦争の記憶のされ方について論じた文献を講読します(教科書@)。 (2)ベトナム戦争後のアメリカの対外介入政策について論じた文献の講読を通じて、現代アメリカ外交の諸相を検討していきます(教科書A)。テキスト講読が終了するまでに、なるたけ参加者全員に報告の機会がまわるようにする予定です。 (3)上記のテキスト講読が終了した後に、同じ法政基礎演習2の朝倉ゼミと合同で、ディベートを行う予定です。ディベートのテーマについては、別途設定することになります。具体的な方法と進め方などについては、授業のなかで説明していきたいと思います。
(4)夏季休業中にレポート課題を出す予定です。近年、現代アメリカ外交を「帝国」概念を用いて分析した研究が複数発表されています(他方でそれに対する反論も提起されています)。私の方で、現代アメリカ外交について「帝国」概念と絡めて論じた文献(新書)を提示しますので、その内容に関してレポート(5,000字程度)を作成してください。
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授業の進め方 |
ゼミではまず、事前に決めた報告者に、レジュメを作成して担当箇所を報告してもらいます。このとき報告者には、テキストの内容に関する疑問点・論点も提示してもらいます。報告の後、テキストの内容や報告者が提示した疑問点・論点について議論していきます。 また演習科目では、自分の意見を効果的に説明することが重要な課題となってきます。本授業では、報告および議論のなかで、自分の意見・考えの伝え方や論点の出し方、および議論の進め方について、適宜説明を入れていきたいと思います。
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教科書・参考書等 |
教科書 @藤原帰一『戦争を記憶する』(講談社現代新書、2001年)。 A松岡完『ベトナム症候群』(中公新書、2003年)。
参考図書 ・望月和彦『ディベートのすすめ』(有斐閣選書、2003年)。
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成績評価の方法・基準 |
出席状況、報告、議論への参加状況、提出レポートなどから総合的に行います。 |
その他(質問・相談方法等) |
その他詳細については、参加者と協議のうえで決めていきたいと思います。 連絡先:nakashima□law.kyushu-u.ac.jp (□の部分には@が入ります)
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過去の授業評価アンケート |
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