政治史演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
政治史演習
標準年次
3・4
講義題目
九州・山口と朝鮮半島
開講学期
通 年
担当教員
石川 捷治
単位数
4単位
教  室
206
科目区分
展開科目
履修条件
 毎年同じであるが、演習は主体的参加が前提である。したがって、自らの頭で考え、手と足を使って資料を捜し読む意欲がある人のみの参加を希望する。
授業の目的
 ゼミ開設(1978年)以来28年を迎える。その間、さまざまな個性あふれる人々に出会えたのが、なによりの楽しみであった。目的は、(1)読む、書く、調べる、話すという基本的な力、(2)ゼミという組織の中で運営する能力、(3)先輩とのふれ合いを含めて、これからの人生において基盤(基点)となる何かをつかむ、ことにある。
授業の概要・計画
1.授業の概要
 私が担当する政治史ゼミは、日本・東アジアを中心とするものとヨーロッパを中心とするものと、1年ごとにテーマを変えてきた。昨年度は、1930年代スペインを中心にした政治を歴史的に扱ったので、今年は、九州・山口と朝鮮半島を扱いたい。
 本演習は、九州・山口と朝鮮半島に関する資料や、論文を読み考え討論する。
 2005年は、被爆・敗戦60年とともに、日韓国交正常化40周年の年である。(それで「日韓友情年」が設定されている。)
 しかし同時に、朝鮮を保護国化した1905年の第2次日韓協約から100周年でもある。朝鮮半島は、日本の過去・現在・未来に深く関わる、いわば自己を映す鏡である。
 いま、地域から朝鮮半島との関係を政治史的に再検討したいと考える。
2.授業の計画
 まず最初の数コマの時間を使って、前年のゼミ論文集<第27号>の各論文の検討を行なう。
 先輩や同級生の論文を読んで論文をつくることの難しさと楽しさを学び、自己が選ぶテーマについてのイメージをつかんでもらう。
 次に今年度のテーマである「九州・山口と朝鮮半島」についてのいくつかの文献を、担当者を決めて報告・討論し、そこで提起されたテーマについて調べる。
  (1)最近の「冬ソナ」ブームをはじめとする「韓流ブーム」の意味を考える。
  (2)日・韓・中・朝の政治的構造をどうとらえるか
  (3)地域からの視点の有効性について考える。
  (4)東アジア共同体構想の展望について考える。
 演習の進め方等のイメージを得たい方は、学生諸君が自主的に作成しているゼミのホームページ(法学部のHPよりアクセル可能)があるので、それを参照してほしい。

授業の進め方
 演習の進め方は、例年のごとく、参加者と相談して決定するが、報告者を決めて討論形式で進める。
 全部で24〜25回になるが、その本演習とは別に論文(ゼミ論文)作成のためのサブゼミおよびゼミ論文批評会の合宿、ゼミ旅行(研修)を行なう予定である。
教科書・参考書等
 教科書は参加者で相談して決定する。実物を手にとって、読みたい本を決める。
 事前に石川捷治・平井一臣編『終わらない20世紀』法律文化社、2003年、毛利嘉孝編『日式韓流―「冬のソナタ」と日韓大衆文化の現在』せりか書房、2004年を読んでおいてほしい。
成績評価の方法・基準
 成績評価については、日常のゼミの出席状況、報告、討論への参加状況、ゼミ修了論文等により総合的に行う。
その他(質問・相談方法等)
 年度末にはゼミ修了論文の作成してもらい、それを集めた『政治史ゼミ論文集』(現在27号まで刊行)を発行する予定である。
過去の授業評価アンケート