履修条件 |
ドイツ語のテキストを読む意欲のある学生 |
授業の目的 |
・ドイツ語の発音の訓練、基礎的文法の習得。 ・ドイツ語テキストの正確な訳出。 ・1920年代のドイツ外交政策、およびヨーロッパ国際政治の状況について学習し、理解を深める。 |
授業の概要・計画 |
第一次世界大戦後のヴェルサイユ体制のもとでヨーロッパにおける強国としての地位を喪失したドイツ(ヴァイマール共和国)は、国内の混乱と破局的なインフレーションを乗り切り、1924年以降ようやく外交的攻勢を開始しました。この時期のドイツ外交政策の特徴は、それまで激しく敵対していたフランスとの友好を基礎とした国際協調路線であり、ドイツはこの路線によって国際社会に復帰し、ヨーロッパの大国としての地位を回復しようとしました。ヴァイマール共和国の「相対的安定期」と呼ばれる1924−1929年のドイツ外交政策は時の外相グスタフ・シュトレーゼマンの名を取って「シュトレーゼマン外交」と呼ばれますが、戦争の結果生じた困難と敵対関係、孤立状態を、平和的・協調的手段によって克服しようとし、ある程度まで成功を収めたという点で、ドイツ外交史の研究上重要な位置を占めています。 このゼミでは「相対的安定期」におけるドイツ外交政策研究に関するドイツ語で書かれた入門的な著作を精読します。本ゼミはドイツ語購読の入門であり、一文一文を正確に音読し、訳出させることを第一義とします。難解な文法や専門用語については教官が適宜解説を加えますが、出来る限り学生に考えさせるゼミにします。 |
授業の進め方 |
第一回はテキストのコピーを配布し、ゼミの方針の説明をします。また、テキストの読解のために必要不可欠と思われるドイツ近現代史とヴァイマール共和国の歴史について簡単な講義を行います。基本的なゼミの進行としては、毎回読む範囲を指定してあらかじめ予習してもらい、一文ずつ参加者に音読・訳出してもらいます。間違っている箇所を教官が指摘し、参加者全員に理解してもらえるまで丁寧に指導・解説します。 |
教科書・参考書等 |
Gottfried Niedhart, Die Aussenpolitik der Weimarer Republik, Oldenbourg Verlag, Muenchen 1999, S.17-28.
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成績評価の方法・基準 |
ゼミへの出席、ドイツ語の読解に向けた意欲などを総合的に判断して評価します。 |
その他(質問・相談方法等) |
ゼミに関する質問は、主に電子メールにて受け付けます。 アドレスはkitamura@law.kyushu-u.ac.jp です。
初回は10月5日(水)3限より開始します。 |
過去の授業評価アンケート |
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