外国法律書講読(ドイツ語)

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
外国法律書講読(ドイツ語)
標準年次
2・3・4
講義題目
アメリカ・ドイツにおける立法と行政の関係
開講学期
後 期
担当教員
原田 大樹  
単位数
2単位
教  室
205
科目区分
基盤科目
履修条件
英語及びドイツ語の基礎的文法を理解していること。以下で説明するように,本講読では精読を中心としますので,その際には細かい文法事項についても丁寧に説明します。従って,英語・ドイツ語読解の上級者である必要はありません。
授業の目的
立法と行政活動との関係をどのようなものとして捉えるかは,我が国のみならずアメリカ・ドイツの公法学においても重要なテーマです。本講読では,我が国及びアメリカ・ドイツの現在の議論状況を把握し,その共通点と相違点を討論の中で明らかにする作業を行うことを第1の目的とします。権力分立論・法律概念・行政概念・委任立法の禁止・法の支配・法律の留保などがその際の論点として考えられます。これらのうちどれを中心とするかは,参加者の関心に応じて決めたいと思います。
上記のようなプロセスを経ることにより,法律英語・法律ドイツ語の基礎的な読解力を身につけることが本講読の第2の目的です。一口に読解力といっても,そこには著者の意図を正確に捉える「精読」力と,文章全体の大意を素早く把握する「速読」力とがあります。どちらも重要な能力ですが,本講読では前者の習得を重要視します。どんなに読むスピードが速くなっても,正確な意味を捉えることができなければ,読解として意味がないからです。法律英語・ドイツ語の読解力を伸ばしたいと考えている方(特に研究者志望・ロースクール進学希望者)の参加を歓迎します。
授業の概要・計画
本講読では,学期の期間全体を二分割し,その前半をアメリカ法,後半をドイツ法の文献講読にあてることとします。それぞれ,最初に以下に挙げるような各国法を代表する憲法・行政法の教科書・研究書の該当部分を講読します。その後,参加者の興味・関心に応じて,各国法の比較的平易な論文を読むことにしたいと考えています。精読作業が中心ですので,量的にはあまり進めません。
[アメリカ法の代表的教科書]
J. Nowak et al., Constitutional Law (7th ed. 2004)
David Pierce, Jr. et al., Administrative Law and Process (4th ed. 2004)
[ドイツ法の代表的教科書]
Konrad Hesse, Grundzuge des Verfassungsrechts der Bundesrepublik Deutschland 20.Aufl., 1999
Hartmut Maurer, Allgemeines Verwaltungsrecht 15.Aufl., 2004
授業の進め方
毎回,担当者を決めずに,適宜指名して和訳を行うこととします。従って,参加者はその回に読む部分の全文和訳を予習段階でつけておく必要があります。
該当部分の和訳のみならず,テーマに関して日本法との比較を行う作業も必要となります。そのため参加者に,日本法に関する小報告を依頼する場合があります。
教科書・参考書等
テキストはこちらで準備し,配布します。辞書・参考書として
[英語]ジーニアス英和大辞典(大修館書店)・リーダース英和辞典(研究社)
綿貫陽他『改訂新版ロイヤル英文法』(旺文社・2000年)
[ドイツ語]独和大辞典(小学館)
在間進『〔詳解〕ドイツ語文法』(大修館書店・1992年)
があります。
成績評価の方法・基準
試験は行わず,平常点(出席・予習状況・報告・討論への参加等)により評価します。
その他(質問・相談方法等)
10/5(水)3限にオリエンテーションを行います。教材の準備の都合がありますので,履修希望者は必ず出席してください。やむを得ず出席できない場合は,メールで連絡してください。
過去の授業評価アンケート