履修条件 |
毎回の予習の量は少なくないため、相応の決意のある者。たとえ九大法学部に入学してからこれまでの一年間を無為に過ごしてしまったと悔やんでいる者であっても、新年度こそは、という意気込みがあればそれで良い。 |
授業の目的 |
芦部信喜の『憲法判例を読む』(岩波書店、1987年)を通読しながら、そこに取り上げられている最高裁判決のいくつかを精読することにより、判決の読み方(批判的分析・検討の仕方)、そして判決をめぐる学説の読み方(批判的分析・検討の仕方)など、これからの法学部での学習に必要で、かつ今後の知的人生に役立つであろう作法と能力を身につけることを目的とする。 判決とは(実定)法と事案についての裁判官による解釈であり、それをめぐる学説とは、そのような解釈をさらに解釈したものである。我々は、このような「解釈」と「解釈の解釈」を、さらに解釈することになる。 |
授業の概要・計画 |
芦部信喜『憲法判例を読む』の構成は以下の通りであり、授業も大要これに従って進めることとなるであろう。
第1講:違憲審査制の特色 第2講:人権総論(1) 第3講:人権総論(2) 第4講:包括的基本権と平等原則の判例 第5講:精神活動の自由の判例 第6講:経済的自由・社会権の判例
上記各「講」に対して、授業では2回程度を充てる予定である。 |
授業の進め方 |
詳細は開講時に参加者と協議のうえで決定するが、各「講」に対して、芦部の記述を検討する報告(1本)および判決を検討する報告(1〜2本)を合計2〜3名にしてもらい、参加者全員でそれを踏まえて自由に討論するというスタイルを予定している。Cogitationis nemo poenam patitur. |
教科書・参考書等 |
芦部信喜『憲法判例を読む』(岩波書店、1987年)は必携とする(定価1,890円)。可能であれば、春休み中にでも通読しておいてほしい。 判決およびその他の関連論文等については、コピーを適宜配布する。 参考書として、安西文雄・南野森ほか『憲法学の現代的論点』(有斐閣、2006年4月刊)を指定する。 |
成績評価の方法・基準 |
平常点による。無断欠席は認めない。 |
その他(質問・相談方法等) |
この授業に関する質問等は遠慮せずメールにて南野まで寄せること(アドレスは @law.kyushu-u.ac.jp の前に minamino を付加)。直接南野の研究室に来られても歓迎する。 この授業の担当教員は、この授業をきついが楽しいものにしたいと思っている。そして、きつさ、楽しさのいずれも、授業時間外においても追求されるべきものであると考えている(nota bene !)。
(学務委員会より) この授業の受講には別途登録(登録期間は4月5日〜4月11日)が必要です。法学部HPの「お知らせ欄」を参照してください。なお、この授業の初回は4月18日となります。
(2006年4月11日記) 受講者を決定しました。南野のHPを見て、該当者は至急南野までメールにて連絡してください。 |
過去の授業評価アンケート |
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