履修条件 |
特にありません。本講義は前・後期でそれぞれ独立性を持たせていますので、前期のみ、後期のみの参加も可能です。 |
授業の目的 |
専門的な英語文献の講読を通じて、九州大学教育憲章にも掲げられている「国際性」と「専門性」の涵養を目指します。 また、政治学系の基盤科目として、高年次教育に必要な幅広い教養と基礎的な学問的スキルの修得をはかります。
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授業の概要・計画 |
この講義では、外書講読<入門>編として、上記の目的を踏まえながら、とくに次の点を重視しながら授業を行います。
・語学力を向上させ、政治学の英語文献を読む力をつける。 ・政治学の基礎を(もう一度)勉強する。 ・学問的なセンスと優れた言語感覚を磨く。 ・継続的・反復的に学習する「くせ」を身につける。
◇◇◇◇◇ 今年度前期は「クリック・レポート」を読みます。これは、1998年に、シティズンシップ教育の在り方について、英国政府の諮問委員会が提出した最終報告書です。その後、英国ではこの答申を基礎にしたカリキュラムが実際に中等教育に導入されました。
この英文レポートの読解を通じて、実際の政治的文書に直接触れるとともに、可能であれば、政治教育や思想史の観点からデモクラシーやシティズンシップの問題を考え直してみたいと思います。
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授業の進め方 |
継続的な予習が重視され、参加者には毎回、決められた範囲の全訳を作成してくることが求められます。
授業では、担当者によるテクストの音読と訳読、コメント、およびその内容についての質疑応答が中心になります。その際、文法や構文はもちろんですが、訳文の日本語としての適切さにもこだわります。ただし、参加者の人数や関心、希望に従って、授業の内容や速度に適宜変更を加えたいと思います。
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教科書・参考書等 |
「クリック・レポート」の原題は、Education for Citizenship and the Teaching of Democracy in schools: Final Report of the Advisory Group on Citizenship 22 September 1998 です。
この資料はコピーもしくは添付ファイルで配布します。
なお、「クリック」とは、この委員会の座長を務めた、英国の政治学者 Bernard Crick のことです。関心のある方は、クリック『デモクラシー』(岩波書店、2004年)、『現代政治学入門』(講談社学術文庫、2003年)、『政治の弁証』(岩波書店、1969年、但し絶版)等を参照してください。
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成績評価の方法・基準 |
毎回の全訳と学期末の試験を中心とし、それに、授業に対する姿勢などを加味します。目安としては、全訳の提出回数と試験の結果をそれぞれ40/60点満点で評価します。
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その他(質問・相談方法等) |
学問一般、とくに語学の勉強には継続と反復が大事です。また、その修得には終りはありません。したがって、本講義では通年・越年等の参加者(リピーター)を歓迎いたします。
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過去の授業評価アンケート |
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