履修条件 |
特になし |
授業の目的 |
戦後60年余、日米関係のもとに「規定」されてきた沖縄の基地、経済社会の歩みを通して、日本という国家の安全保障や経済、地域振興政策の課題について検証する。 |
授業の概要・計画 |
【授業の概要】 なぜ、沖縄に在日米軍基地が集中しているのか、なぜ、財政依存度の高い地域経済に陥っているのか−。こうした沖縄が抱える特殊な課題は地域的な課題にとどまらず、戦後60年間の日米関係に起因する側面が大きい。沖縄の現実をとらえてわが国の安全保障や米国との関係、とりわけ、本年日米で合意された在日米軍の再編問題などを通して、自立した国家の有り様など考察を深める機会としたい。 【授業計画】 ・在日米軍再編の経過と課題 ・在沖米軍の成り立ちと日米安全保障政策 ・「基地の島」の実態と日米地位協定の不平等性 ・米戦略に「規定」された戦後の日本・沖縄経済 ・安保政策とゆがめられた地域振興策 ・etc などを全体の柱に、時宜にかなった米軍再編関連の諸問題についても検証を加え、講義、討議する。 |
授業の進め方 |
講義・討議方式。沖縄問題への理解を深めてもらうため、講義・討議ごとに適宜、感想程度のメモを提出してもらう。受講希望者の意向も踏まえ、講義内容についても適宜調整していく。 |
教科書・参考書等 |
基本的にテキスト資料を用意する。参考図書として『米軍再編−日米「秘密交渉」で何があったか』(久江雅彦著、講談社現代新書)、『世界のなかの沖縄、沖縄のなかの日本』(我部政明著、世織書房)、『再考沖縄経済』(牧野浩隆著、沖縄タイムス社)など。講義の中で必要に応じて紹介する。実態把握の一助とするため、新聞の連載企画等も活用する。 |
成績評価の方法・基準 |
出題テーマに基づく小論文、授業への参加状況等を踏まえて評価する。 |
その他(質問・相談方法等) |
2006年5月に日米合意した在日米軍の再編では、在日米軍の基地機能や訓練が本土に移転する方針が決まり、「本土の沖縄化」とも指摘される状況が想定されている。皮肉にも日米安保を堅持する日米両政府が、在日米軍基地の矛盾を全国に広げた側面もあり、こうした状況を好機ととらえ、在日米軍基地の問題を多角的に理解できるよう情報提供に努めます。 |
過去の授業評価アンケート |
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