履修条件 |
第二次世界大戦といった重いテーマについて、1年間議論していけるほどの関心と熱意のある方。 |
授業の目的 |
本演習の目的は、以下の4点です。 1.政治史外交史関係の学術論文の読み方を習得する。 2.政治史外交史を解釈する際に必要な用語や概念を十分に理解し把握する。 3.自分の考えを的確かつ論理的に相手に伝えるようになる。 4.ゼミ論文の執筆を通じて、調査能力と論文作成能力を育成・発展させる。 |
授業の概要・計画 |
演習テーマ:「第二次世界大戦について考える」
2005年は戦後60周年にあたり、第二次世界大戦をめぐって様々な議論がなされました。2006年度はそこでの議論を踏まえつつ、第二次世界大戦について、基礎的な研究文献の講読を中心に、様々な視角から考えていきます。そこではとりわけ史実の検証に重点を置きながら、第二次世界大戦の勃発、展開、帰結に着目して検討していきます。今回は、一国の対外政策決定過程だけでなく、外交関係や国際関係にも着目しながら、第二次世界大戦について考えていく予定です。 具体的な授業計画ですが、まずは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の比較に関する基礎的な研究文献を読み、その後で、20世紀全体のなかで第二次世界大戦が占める位置について考えていきます。そこにおいては、20世紀の戦争や第二次世界大戦に関するスタンダードな研究文献を数冊読んでいきます。そこでは第二次世界大戦に関して学界で共有されている歴史認識と争点となっている問題とを的確に把握しながら、その是非についても議論していく予定です。そして最後に2005年において日本において大きな議論を巻き起こした映画『ヒトラー―最期の12日間―』の原典の1つになった文献を読みながら、そこにおける問題点についても検討していきます。
【授業計画】 1.第一次世界大戦と第二次世界大戦に関する基礎的知識の把握 2.第二次世界大戦に関する基礎的研究文献の検討 3.第二次世界大戦に関する専門的研究文献の検討 4.ゼミ論文構想発表会(後学期に2回開催予定) ゼミ論文合評会を兼ねたゼミ旅行(年度末)
|
授業の進め方 |
毎回、報告者1人並びにコメンテーター1人を定めて、テキストに関する報告者のコメントを中心に参加者全員が議論を行っていきます。 |
教科書・参考書等 |
木村靖二『二つの世界大戦』山川出版社、1996年。 入江昭『二十世紀の戦争と平和【増補版】』東京大学出版社、2000年。 木畑洋一『第二次世界大戦―現代世界への転換点―』吉川弘文館、2001年。 ヨアヒム・フェスト(鈴木直訳)『ヒトラー―最後の12日間―』岩波書店、2005年。 |
成績評価の方法・基準 |
平素ならびにゼミ論文 夏休みにレポート(A4:1枚程度)を課します。 |
その他(質問・相談方法等) |
本演習は、少人数をモットーとしており、定員は最大8名です。後学期は、ゼミ論文の作成にも力を入れて取り組むために、ゼミ論文構想発表会を2回予定(後学期)しています。 年度末には、ゼミ論文合評会を兼ねたゼミ旅行を予定しています(00年度板東俘虜収容所、01年度出雲大社、02年度知覧飛行場跡地、03年度別府温泉、04年度沖縄、05年度道後温泉)。 なお、ゼミ生の修学上の相談役として、ティーチング・アシスタントも参加する予定です。 |
過去の授業評価アンケート |
|