履修条件 |
「国際取引法」の履修が望ましい。3年次生の場合、4年次で履修することも可。条件ではないが、民法、商法、知的財産法には興味を持ってほしい。 |
授業の目的 |
国際取引法の講義によって、グローバル化していく国際取引及び国際ビジネスにおける様々な角度からの論点(WTO、通商法、独占禁止法、製品品質安全と製造物責任、契約実務、企業提携と企業買収、海外進出と撤退、技術と知的財産に関する取引、国際紛争解決など)を学ぶことを前提にして、本演習においてそれぞれの事象を個別により深く研究・考察し、それぞれの論点や問題点をより深く理解し、実務の立場からその解決法を探求するとともに、これらについての自分の意見を持つことができるような能力を育成する。 |
授業の概要・計画 |
最近新聞の経済欄をにぎわすことが多くなったWTOは一般的な国際取引を理解していくうえで重要な位置を占めているため演習の一つの重点として取り組んでいく。国際取引法の講義ではダンピングやセーフガードといった個別通商法に重点が置かれるので、この演習ではむしろWTO自体についての基礎的な事項を学ぶとともにWTOの組織・運営に関する典型的な論点について一緒に考えて全体的な理解を深めていくようにしたい。 その他の国際取引法上の重要なポイントは「授業の目的」の項目で触れたような国際企業法務を構成する各項目であり非常に幅広いエリアを含んでいる。これらについては20年を超える教員の企業法務の第一線での実務経験を生かして、理論分析にとどまらず理論と実務を結びつけ実務に即した理解を図るような取り組みを行っていきたい。国際取引を中心としながらも、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスと企業の社会的責任、製造物責任、独占禁止法、合弁や企業買収・M&Aなどについては国内法務も含んだ総合的な企業法務事象を扱っていく。なお、毎年11月か12月には国際取引・国際契約上の一定の法的・ビジネス的な状況設定を与えられた上で参加チームが紛争に関する仲裁と取引交渉(契約面とビジネス面を含む)を競う大学間のコンペティションが東京で開催されるが、そこへの参加も視野において授業を進めていく。
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授業の進め方 |
希望の聴取と話し合いによって個別テーマを選択して研究と調査を分担し、各自の研究・調査とその成果の発表及びそれに基づく全員での議論をベースにして授業を進めこれに教員からの解説を交えていく。自分の担当分野の研究・調査をしっかり進めることは当然ながら、他人の分担分野の発表に対しても積極的に疑問やコメントを投げかけて活発な討論が展開されるようにしたい。 |
教科書・参考書等 |
その都度紹介。 |
成績評価の方法・基準 |
出席状況、プレゼンテーションの準備と発表の結果、全体討論への参加の状況で判断。 |
その他(質問・相談方法等) |
WTO、企業の国際取引、企業を取り巻く様々な法務事象に興味を持って、関連するニュースや新聞記事にも常に注意を払って欲しい。 |
過去の授業評価アンケート |
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