政治動態分析1・基礎(政治史)

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
政治動態分析1・基礎(政治史)
標準年次
2
講義題目
20世紀政治史
開講学期
後 期
担当教員
石川・熊野 (石川捷治・熊野直樹)
単位数
4単位
教  室
201
科目区分
基盤科目
履修条件
 高校の世界史・日本史の教科書を、とりわけ近代史以降を中心に、最低1度は通読しておいてください。
授業の目的
 本講義の目的は、以下の3点に集約されます。
1.法学部生として最低限必要な近現代史の基礎的な史実を紹介する。
2.ヨーロッパと東アジアの20世紀の歴史的な流れを大まかに紹介し、把握させる。
3.政治史の理論や分析概念並びにその歴史観を幅広く紹介し、理解させる。
 以上です。
授業の概要・計画
 本授業では、プロローグ、第1部、第2部とに分け、プロローグでは、熊野と石川が担当し、第1部では、熊野が担当し、第2部では石川が担当します。
 まず、プロローグでは、ガイダンスを熊野が担当し、政治史講義の導入として、戦後九大政治学の基礎を築いた政治学者・具島兼三郎について熊野(2回)並びに石川(3回)が、その人と学問について解説を行います。
 そのうえで第1部では、ヨーロッパにおける20世紀政治史を概観します。そこでは、グランドセオリーである「世界システム」論的観点から、ヨーロッパ20世紀を概観していきます。とりわけ第一次世界大戦と第二次世界大戦を中心に据えながら、解説していきます。
 第2部では、東アジアにおける20世紀政治史を、テキスト『終わらない20世紀』(後掲)に依拠しながら、概観していきます。ここでは、特にヨーロッパ中心史観から自由な立場からの、東アジアの20世紀政治史を考察していきます。
 現段階においては、以下の計画に基づいて、授業を行う予定です。
 
 プロローグ  
 1.ガイダンス(担当:熊野) 
 2.「政治学者・具島兼三郎について」(担当:熊野・石川)

 第1部「ヨーロッパにおける20世紀政治史」(担当:熊野)
 1.20世紀の歴史学方法論の再検討
 2.「世界システム」論からみたヨーロッパ20世紀政治史

 第2部「東アジアにおける20世紀政治史」(担当:石川)
 1.東アジアの「長い20世紀政治史」
 2.近代のパラドックスと「近代の超克」
 3.熱戦・休戦・冷戦
 4.変容のなかの持続
 5.終わらない20世紀
授業の進め方
 講義形式となります。 
 第1部では、講述と板書を中心に授業を進めていきます。
 第2部では、テキストを利用し、それに依拠して授業を進めていく予定です。また、双方向的な授業になるように、毎回、小さな紙に疑問・意見などを書いて提出してもらうつもりです。
教科書・参考書等
石川捷治・平井一臣編『終わらない20世紀』法律文化社、2003年
熊野直樹・星乃治彦編『社会主義の世紀』法律文化社、2004年
石川捷治・中村尚樹『スペイン市民戦争とアジア』九州大学出版社、2006年
『〈追想〉具島兼三郎』弦書房、2006年
成績評価の方法・基準
 レポート(20点)と定期試験(80点)との総合評価(100点)によります。
その他(質問・相談方法等)
 冬休みにレポートとして書評を課します。レポート提出をもって、定期試験の受験資格を付与するので、くれぐれも注意してください。
<レポート提出要領>
課題:熊野直樹・星乃治彦編『社会主義の世紀』(法律文化社、2004年)の書評。
分量:A4用紙1枚程度(2000字以内)。但し、表紙は分量に含まない。
提出期限:2007年1月9日(火曜日)17時まで(時間厳守)
提出先:法学部学生掛
 なお、書評の書き方などは、授業において数回にわたって解説する予定です。
 
過去の授業評価アンケート