中国法

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
中国法
標準年次
3・4
講義題目
中国法
開講学期
後 期
担当教員
キョウ ニンニン
単位数
2単位
教  室
102
科目区分
展開科目
履修条件
 特にない。
授業の目的
 日本では、近隣である中国のことが、古くから知られているにもかかわらず、現代中国のイメージまたはその各方面の実態、特にその法秩序については、なかなかつかめないこともある。本講義は、このような現実を踏まえて、中国社会における法体制を解明することを目的とし、最終的に参加者の皆さんが本講義を通じて、「中国法入門」にとどまらず、「中国法専門」に到達することを目指す。
授業の概要・計画
1.授業の概要
 本講義は、現代中国社会における法体制全般を体系的に紹介しながら、その法整備におけるさまざまな課題を検討する。中国法に関する本講義は、公法を中心とするが、一般的法律制度の紹介に止まらず、中国社会の歴史的発展過程における法体制の変遷、実際的運行および現実的問題に対する分析に重点を置く。そして、中国社会における法体制をわかりやすく説明するために、日本社会およびその法制度との比較もしながら、講義を進めていこうと考える。一方、皆さんの要望も随時取りいれ、ともに関心のあるところに焦点をあてて、 一緒に探究する。

2.授業計画(暫定)
第一章 中国社会と法の歴史概観
 一、前近代中国法及びその文化特徴
 二、中国法の近代化過程――外国法の影響
 三、中華人民共和国法体制の歴史的展開
第二章 中国憲法と行政法
 一、中国憲法制定史
 二、中国憲法及び政治体制の主要的特徴
 三、中国の立法体制
 四、中国行政法と行政訴訟法
第三章 中国司法制度の現状
 一、裁判制度
 二、検察制度
 三、弁護士制度
 四、刑事訴訟法制度
 五、民事訴訟法制度
第四章 中国渉外法律制度
 一、渉外経済法
 二、渉外民事法
 三、WTO と中国法律制度の調整
第五章 国際法と中国法
 一、国際法と中国法と関係
 二、国際法に関する中華人民共和国の重要な実行
 三、国際人権法と中国国内法
授業の進め方
 中日両国法律の比較的角度から、お互いに質問し、授業と議論とあわせて進める。
教科書・参考書等
 教科書は特に指定しないが、日本の法学者によって書かれた中国法概論あるいは入門書(たとえば、『中国法入門』 / 小口彦太[ほか]著. - 東京 : 三省堂 , 1991;『現代中国法入門』 / 木間正道, 鈴木賢, 高見澤磨著. - 第2版. - 東京 : 有斐閣等)を参考書にする。 関連する資料については、講義の中で、その都度紹介または配付する。
成績評価の方法・基準
 中日法の比較に関するレポートにより評価する。
その他(質問・相談方法等)
過去の授業評価アンケート