●法政基礎演習2

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
●法政基礎演習2
標準年次
2
講義題目
日本社会の現在
開講学期
前 期
担当教員
出水 薫
単位数
2単位
教  室
209
科目区分
入門科目
履修条件
「条件」はありません。ただ下記の方々に向いているかもしれません。

(1)今の日本社会に投げつけたい「言葉」を持っている方(その「言葉」を探している方も含む)。

(2)「難しい」本を読み通してみたい方。

(3)考えることを、あきらめない方。

※法学部に入ったのは間違いだったかもしれないと思っている方、・・・歓迎します(笑)。

授業の目的
1.このゼミのテーマは「社会」です。

グローバル化する世界において、社会科学がこれまで、ある意味所与の前提としてきたいくつかの概念が揺らいでいます。

そのような揺らぐ概念の中で、法学や政治学にとって、取り扱いが難しく、ある意味で「スルー」されがちなのが「社会」という概念です。

このゼミでは、日本社会の現在を素材に、あらためて「社会」をどのように「構成」するのかを考えます。


2.以上の問題設定を踏まえた上で、さらにこの演習では下記のような「技術」的な目的も設定しています。

(1)やや難解な本を読み通す読解力を鍛えること。

(2)抽象度の高い論理を踏まえて討議する力を鍛えること。

(3)「社会」を考える体験を通じて、法学や政治学に局限されない社会科学全体へのまなざしをもってもらうこと。
授業の概要・計画
1.「助走」として、下記のテキストの最初の2冊を3回で読み、討議します。

2.後の2冊を、最初はそれぞれ3回で通読し、その後、それぞれ2回をかけて再読し、討議します。
授業の進め方
1.ゼミは以下のような手順で毎回進めます。

(1)報告者がテキストの担当部分について資料(レジュメ)を用意し、内容を要約します。また理解しにくい点や、全員で意味を確認したい点を指摘します。

(2)コメント担当者が報告に関して質問などをおこないます。

(3)全員で議論します。

2.参加者はテキストを1冊読むごとに、テキストの要約と感想を2000〜3000字のレポートとして提出してもらいます。また2回繰り返して読むテキストについては、再読の際に、全員の要約・感想文を討議の材料にします。

3.このゼミには、昨年度のこのゼミの参加者が、一緒に加わって助言をしてくれたり、相談にのってくれます。
教科書・参考書等
吉原直樹『開いて守る−安全・安心のコミュニティづくりのために』岩波ブックレット
天野・桜井『「モノと女」の戦後史』平凡社ライブラリー
齊藤純一『自由』岩波書店
市野川容孝『社会』岩波書店
成績評価の方法・基準
以下の基準で100点満点で採点します。「相対基準」は採用しません。60点以上に単位を認定します。

(1)出席率:15%
(2)報告回数と内容:25%
(3)議論での発言回数と内容:25%
(4)レポート:35%
その他(質問・相談方法等)
1.メーリングリストにより、連絡や情報交換をおこないますから、メールアドレスを準備してください。ただし長文や添付ファイルがあるので、携帯電話のメールではダメです。

2.質問はゼミのたびに受けつけます。またメールなどで予約をとった上で個別面談にも応じます。詳しくはガイダンスでお知らせします。

3.私が担当の3・4年生ゼミとも積極的に交流の機会を設けたいと思います。
過去の授業評価アンケート