履修条件 |
履修条件は特にないが、何と言っても、この演習テーマに関心のある人、そして積極的に議論に参加しようという意欲のある人歓迎。 |
授業の目的 |
この法政基礎演習Tは、4年間、法学部で法学や政治学を学ぶのに必要な下記三点のことを学ぶことを目的にしています。 (1)発表の仕方について学ぶこと いわゆる「プレゼンテーション」と呼ばれる大学での発表のやり方を学びます。発表の際に利用する資料の作り方も含みます。 (2)議論の仕方について学ぶこと いわゆる「ディスカッション」と呼ばれる、大学での議論のやり方を学びます。的確に質問し、質問に応答できるようになること、さらに議論を手際よく進めるための司会のやり方も含みます。 (3)レポートのつくり方について学ぶこと 大学では、高校までに経験しなかった量の、しかも多くのレポートを課題として書かせられます。その準備として文章で自分の主張を表現するための技術を学びます。
本演習では、昭和期日本の社会と思想の軌跡を平明に描いた作品として定評のある鶴見俊輔氏の2冊の著作の講読を通じて、上記の能力の涵養につとめるとともに、現代の法・政治・社会の問題を考える上で不可欠な日本近代史に関する理解を深めること、などを目的とします。 |
授業の概要・計画 |
授業の概要=鶴見俊輔著『戦時期日本の精神史』、および同『戦後日本の大衆文化史』を参加者全員で一緒に読みながら、これを素材に日本近代の社会および思想の有様やそこに見られる日本社会の様々な問題点等について議論し、ともに考える。戦時期の普通の日本人がどんな暮らしぶりで何を考えていたか、また、戦後はそれがどう変わったのか、などについてユニークな観点から分かりやすく、かつ面白く描いたこの2著は、これからの日本社会を考えるための有益な示唆にも富んでいる。演習参加者は、本書講読を通じて現代日本社会にとっての課題やその解決のための手がかりをも発見できるのではないかと考えている。
授業計画=演習の第1回目に演習の主旨説明、報告の分担決め等を行う。また、報告準備のための図書資料の調査・利用法等についてのガイダンスも行う。2回目以降は、1回当たり2章程度のペースでテキストをもとにした報告を受け、これについての議論を行う。最終回は、全体のまとめの議論を行う予定。なお、年度末にはレポートの提出を求める。 |
授業の進め方 |
毎回2章程度ずつ、報告担当者にテキストの内容要約およびこれについての簡単なコメントを付した報告をしてもらい、これをもとに全員で議論する方式で進める。参加人数次第では、1回の報告担当者が複数名になったり、1名が複数回報告することもありうる。なお、毎回の報告の司会も参加者が分担する方式で進める。 |
教科書・参考書等 |
1.鶴見俊輔著『戦時期日本の精神史──1931〜1945年』(岩波現代文庫) 2.同『戦後日本の大衆文化史──1945〜1980年』(岩波現代文庫)等をテキストに使用する。 これ以外の参考書は適宜指示する。 |
成績評価の方法・基準 |
レポートおよび平常点(報告内容や議論への参加状況等の評価)により評価する。 |
その他(質問・相談方法等) |
質問・相談は、演習当日の演習終了時に直接、もしくはメールによることがのぞましい。 その他、コンパ等の課外活動にも力を入れたい。 |
過去の授業評価アンケート |
2006年度前期 |