履修条件 |
特にありません。 |
授業の目的 |
東アジアの平和の問題について考える際、無視できないのは、日米関係の動向です。日米関係のあり方は、これまで、日本の平和と安全保障の問題を考える際の重要論点として位置づけられてきました。では、冷戦時代に起源をさかのぼる日米の安全保障関係は、どのようにして形成され、そしていかなる展開を経て、今日の姿になったのでしょうか。 本授業では、冷戦期から現在に至る日米安全保障関係の史的展開をおもに考察しながら、日本の平和と安全保障の問題について考えていきます。授業では、はじめに、前史としてアジア太平洋戦争中までの日米関係について取り上げます。そのうえで、近年の実証的研究の進展状況を踏まえながら、冷戦時代の日米の安全保障関係の展開過程を考察していきます。最後に、冷戦後の日米安全保障関係について、重要局面を中心に取り上げます。以上の内容から、受講者が現在の日米関係の特徴や問題について、また国際平和の問題についてみずからの見解を具体化させていくことが、本授業の最終的な目標となります。
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授業の概要・計画 |
以下の内容に沿って、授業を進めていきます。
T 概論 1 平和と安全保障の問題を考えるにあたって 2 現在の日米関係をめぐる諸問題 U 前史 1 近代の日米関係 2 原爆投下問題 V 日米安全保障関係の形成 1 日本国憲法の制定とアメリカ 2 冷戦の開始とアメリカの対日政策の変化 3 日米安全保障条約の締結――吉田外交の再検討―― W 日米安全保障関係の展開 1 安保改定 2 沖縄返還――佐藤外交の展開―― 3 日米防衛協力とアジア外交の調整――中曽根外交のイメージと実像―― 4 冷戦時代の日本における平和論――現実主義と理想主義―― X 冷戦後の日米安全保障関係 1 「同盟漂流」と日米安全保障条約の「再定義」 2 米軍再編 Y まとめ――今後の日米関係と東アジアの平和――
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授業の進め方 |
配布するレジュメ・資料に沿って授業を進めます。 |
教科書・参考書等 |
教科書:特になし(配布するレジュメ・資料に沿って授業を進めます。) 参考図書:五百旗頭真編『戦後日本外交史〔新版〕』(有斐閣、2006年) 川島真・服部龍二編『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年) 添谷芳秀『日本の「ミドルパワー」外交』(筑摩書房、2005年) 田中明彦『安全保障』(読売新聞社、1997年) 豊下楢彦『安保条約の成立』(岩波書店、1996年)
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成績評価の方法・基準 |
授業の最後に実施する筆記試験によって評価します。 |
その他(質問・相談方法等) |
【日程・教室】 21世紀交流プラザ1(2/15・2/19〜22)に教室変更
【登録方法】 2月8日(金)17時までに学生第3係窓口に履修登録受付簿を用意していますので、必要事項を記入のうえ申し込みを行ってください。Web登録ではないので注意すること。
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過去の授業評価アンケート |
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