政治学演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
政治学演習
標準年次
3・4
講義題目
グローバル化の中で変容する福祉国家と労働の政治学
開講学期
通 年
担当教員
出水 薫
単位数
4単位
教  室
4研
科目区分
展開科目
履修条件
(1)自分の「問題」を適切に「かたち」にできるようになりたいという意欲をもっている方。

(2)他者との討議のための作法と討議での技術を向上させたいという意欲をもっている方。

(3)自分の分析を言葉(文章)で正確に伝える能力を向上させたいという意欲を持っている方。

(4)「現場」を見ることを「楽し」める方。

(5)単位を取得したい方は、年度末にレポートの提出(400字×25枚以上)を求めます。

(6)単位はいらないけれど参加したいという方、歓迎です。例年1〜3名は単位のいらない参加者です。
授業の目的
(1)冷戦の終焉により、地球全体が市場経済の世界化の波に飲まれました。いわゆる「グローバル化」です。
国境を越える経済活動の拡大は、「国民経済」の自律性を奪い、冷戦下で成熟した福祉国家体制を揺るがしています。

(2)また主要な「先進国」では、福祉国家の揺らぎと同時に労働のあり方が変容しています。
すなわち雇用の二極化(正規と非正規)と労働時間の長時間化が起きています。

(3)何が、どのように問題なのか。
テキストの輪読と討議、例年同様の現地調査を通じて検討していきます。
また上記のようなテーマの検討の過程で、報告・司会・討論・聞き取り調査・文書報告の作成など、職業生活でも必要になる「汎用的」な技術を向上させます
授業の概要・計画
年間の計画はゼミ生と相談の上で決定しますが、例年と同程度の「活動量」は維持します。

例年合宿(現地調査)1〜3回、5大学合同ゼミ1回、ゼミ旅行1〜2回程度をおこないます。また10冊程度のテキストを読みます。

授業の進め方
(1)授業の内容はテキストの輪読・討論と、現地調査の実施と討論の二つに大きく分けられます。

(2)通常の授業では、司会者の進行により、テキストを利用して報告者が報告(レジュメ準備)し、それにもとづいて討議します。

(3)現地調査は、その都度幹事を決定し、幹事を中心に約束のとりつけ、宿所の確保などをおこない実施します。

(4)以上の活動に織り交ぜて、ゼミ論作成のための討議もおこないます。
教科書・参考書等
次の本を読みます。

(1)森岡孝二『働きすぎの時代』岩波新書
(2)中野麻美『労働ダンピング』岩波新書
(3)橋本健二『階級社会』講談社選書メチエ
(4)佐藤和夫『仕事のくだらなさとの戦い』大月書店
(5)市野川容孝『社会』岩波書店
(6)杉田俊介『フリーターにとって「自由」とは何か』人文書院
(7)金田耕一『現代福祉国家と自由』新評論
(8)岩田正美『ホームレス/現代社会/福祉国家』明石書店
(9)シーブルック『階級社会』青土社
(10)サッセン『グローバリゼーションの時代』平凡社選書
(11)渋谷望『魂の労働』青土社
成績評価の方法・基準
(1)最終レポートが50点です。

(2)日常の出席と参加状況が50点です。

(3)上記の基準は言うまでもなく単位が必要な方のためのものです。
その他(質問・相談方法等)
(1)ゼミの相談は出水のブログの掲示板かメーリングリストでおこないます。参加者はメールアドレスを持ってもらう必要があります。

(2)授業時間の「延長」が恒例になっていますので、ゼミの後の時間に授業やバイトがない方が良さそうです。
過去の授業評価アンケート