国際経済法

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
国際経済法
標準年次
3・4
講義題目
国際経済社会法
開講学期
後 期
担当教員
吾郷 眞一
単位数
4単位
教  室
302
科目区分
展開科目
履修条件
国際公法や労働法をすでに履修していると本講義が理解しやすくなるが、履修条件ではない。
授業の目的
国際経済の動きを律する法が何であり、それがどのように機能するかを解明するのが目的である。WTOに関する紛争が連日新聞で報道され、一方では世銀・IMF・WTOの会議があるたびにデモが起こり混乱する。講義を聞いた学生は何がこれらの紛争をもたらし、そのことをどのように理解したら良いかの手がかりをつかみとることができる。また、国際組織法の手法を用いて国際経済法現象を分析するという方法を用いるため、国際公法のうち組織法の部分についての知識が豊かになる。
授業の概要・計画
講義の前半では、国際経済法の概念を定義した上で、国際経済現象を大きくブレトン・ウッズ体制と国連体制に分け、それぞれの仕組みを解説する。後半では、国際経済法の一部である国際社会(労働)法を、主としてILOの基準設定・監視活動を概観することにより解説する。

(1)国際経済法の定義 (文献紹介)(2)第2次世界大戦前の国際経済体制 行政連合・機能主義・関税同盟・国際連盟)(3)国際金融協力と自由貿易 (ブレトンウッズ会議・比較優位原則・ハバナ会議)(4)ブレトンウッズ機構 1 IMF (加重投票制・コンディショナリティー)(5)ブレトンウッズ機構 2 世界銀行 (復興と開発・グループ)(6)GATT/WTO (基本原則と例外・国際貿易法の生成)(7)紛争解決手続 (手続・法的意義)(8)いくつかの実例(9)国連体制 1 規範設定活動 その1(経済社会理事会・決議の法的意義)(10)国連体制 2 規範設定活動 その2(UNCTAD・NIEO・その後)(11)国連体制 3 業務的活動 (技術援助から協力へ・UNDP)(12)国連体制 4 専門機関(13)OECDその他の国際的な経済関係の組織(14)国際労働法 ILOの歴史(15)ILOの三者構成(16)国際労働基準(17)基本的労働権(18)実施の監視 その1 通常監視手続(19)実施の監視 その2 特別手続(20)社会条項論(21)CSR(企業の社会的責任)(22)国際経済社会法の理念
授業の進め方
受講生が多い場合は基本的に講義形式
教科書・参考書等
教科書
吾郷眞一「国際経済社会法」(三省堂)2005年
参考書
条約集(有斐閣、三省堂、東信堂いずれでも可)
成績評価の方法・基準
期末筆記試験
その他(質問・相談方法等)
「国際経済法」は隔年開講科目のため、平成20年度は開講しません。
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