●法政基礎演習 II

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
●法政基礎演習 II
標準年次
2
講義題目
情報公開判例を読む
開講学期
前 期
担当教員
村上 裕章
単位数
2単位
教  室
305
科目区分
入門科目
履修条件
 特にありません。好奇心旺盛でやる気のある方の参加を期待します。
授業の目的
●法政基礎演習2の共通目標
 この授業科目は、少人数のゼミ形式により、2年後期から本格的に始まるより高度な学習へ向けて、橋渡しの教育を行う目的で開講されるものです。具体的には、(1)リサーチ・分析能力、(2)ディスカッション・プレゼンテーション能力、(3)レポート・論文作成能力という、将来必ず要求される能力の伸張をめざします。
●この演習の目標
 情報公開制度は「現代国家の標準装備」と評されており、日本でも次第に定着してきました。関連する判例もかなりの数に上ります。この演習では、情報公開をめぐる重要判例を検討し、それによって上記の目的を達成したいと思います。情報公開制度そのものは比較的シンプルでありながら、その対象は広範に及ぶため、法学入門の素材として最適ではないかと考えます。
授業の概要・計画
 現時点では次のように考えていますが、変更する可能性もあります。取り上げる具体的な判例はオリエンテーションの際にお知らせします。

第1回 オリエンテーション
第2回 個人情報の本人開示
第3回 個人情報1識別型条例の解釈
第4回 個人情報2土地等の買収価格
第5回 法人情報1私立大学の財務会計文書
第6回 法人情報2取引業者の口座情報
第7回 公共安全情報
第8回 事務事業情報1交際費
第9回 事務事業情報2公共事業
第10回 事務事業情報3環境影響評価
第11回 部分開示
第12回 権利濫用
授業の進め方
 報告者(1〜2名)は指導教員と相談してレジュメを作成し、あらかじめ参加者に配布します。参加者は判決原文、参考文献、レジュメを読み、演習に備えます。
 演習では、まず報告者がその回の判例について報告し、その後全員で討論を行います。
 最後の仕上げとして、自分が興味を持った判例(演習で担当しなかったものでもよい)を素材としてレポートを作成します。
教科書・参考書等
 教科書は特にありません。
 情報公開制度の概略を知るには、情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)そのものを読むのがもっとも手っ取り早い方法です。
 行政法の各種教科書(稲葉馨他・行政法、宇賀克也・行政法概論T(第2版)、大橋洋一・行政法(第2版)、塩野宏・行政法T(第4版)、芝池義一・行政法総論講義(第4版補訂版)、藤田宙靖・行政法T(第4版改訂版)など)にも簡単な説明があります。
 注釈書としては、宇賀克也・新・情報公開法の逐条解説(第3版)を挙げておきます。
成績評価の方法・基準
 報告、討論への参加、レポートによって総合的に評価します。毎回の出席は当然の前提です。
その他(質問・相談方法等)
 質問等は演習終了後受け付けます。オフィスアワーについてはオリエンテーションの際にお知らせします。
過去の授業評価アンケート