履修条件 |
特にありません。自分の頭で物事を考えてみたいという方を歓迎します。また、単位は必要としないが参加を希望するという方も歓迎します。
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授業の目的 |
本演習の目的は、次のような能力を向上させることにあります。 (1) 自分で資料を探し集める能力 (2) 自分で資料を分析する能力 (3) 他者の意見を聴き、自分の意見を適切に表現する能力 (4) 自分の意見を説得的に文章にまとめる能力 以上のような能力を身につけることによって、3年次以降、専門のゼミで必要となってくる基礎的なスキルを養います。
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授業の概要・計画 |
【授業の計画】 本演習では「水俣病」をテーマとして扱います。 「水俣病」が公式に確認されてからすでに半世紀が経過しました。1996年の政治決着で「水俣病」は、一旦、解決したと思われました。しかし、2004年、国と熊本県の加害責任を認めた関西訴訟最高裁判決が下されて以降、多くの人々が救済をもとめるようになりました。今、なお、「水俣病」は終わっていないのです。 「水俣病」とはいったい何だったのか。「水俣病」は現状社会に生きる私たちに何を提起しているのか。 「水俣病」に関する文献を読みながら、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。 なお、本演習では、3年次以降の専門のゼミに役立つように、論文の作成を行います。論文の作成については、出来る限りのサポートをしていきたいと思います。
【授業の計画】 1.初回は、参加者の自己紹介、ゼミの進め方、準備のやり方などについてオリエンテーションを行います。 2.2回目以降は下記のテキスト使って進めます。テキストは参加者と協議して決めますが、最初は、宇井純『公害の政治学ー水俣病を追ってー』(三省堂新書、1968年)を読む予定です。 3.最後の数回を使って、各参加者が設定した研究テーマについての論文構想を発表してもらい、全員で討議を行います。 4.希望者と現地を訪問し、資料館の見学や関係者への聞き取り調査も行いたいと思います。
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授業の進め方 |
ゼミは、テキストを輪読し、討議する形で毎回進めます。 (1) 報告者は、テキストの担当部分についてレジュメを用意し、内容を要約します。また、理解しにくい点や、全員で意味を確認したい点を指摘します。 (2) 司会者は、討議の進行をします。 (3) 全員で議論します。 |
教科書・参考書等 |
【テキスト】 (1) 宇井純『公害の政治学ー水俣病を追ってー』三省堂新書、1968年。 (2) 栗原彬『「存在の現れ」の政治ー水俣病という思想ー』以文社、2005年。 【参考文献】 (1) 石牟礼道子『苦海浄土ーわが水俣病ー』講談社文庫、1972年。 (2) 原田正純『水俣病』岩波新書、1972年。 (3) 栗原彬編『証言水俣病』岩波新書、2000年。 これら以外の文献については演習時に適宜紹介します。 |
成績評価の方法・基準 |
成績評価については、平素の議論状況とゼミ論文(200字×50程度)によって総合的に評価します。
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その他(質問・相談方法等) |
質問・相談に関しては、下記にご連絡ください。 法学部第15研究室 TEL:092-642-3232 e-mail:k-doi【アットマーク】law.kyushu-u.ac.jp
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過去の授業評価アンケート |
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