労働法特殊講義

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
労働法特殊講義
標準年次
3・4
講義題目
労働政策の対象としてのMinority -「女」「外国人」そして「男」
開講学期
後 期
担当教員
藤原 淳美  
単位数
2単位
教  室
大会議室
科目区分
展開科目
履修条件
特にありませんが、一部ゼミ形式を取り入れますので受講者には積極的な発言を希望します。
授業の目的
日本の労働行政において、「マイナリティ」として位置づけられる労働者の労働環境の整備は施策の重要な部分を占めています。しかしながら、労働者の求める労働環境と、実際に行われている労働施策との間にミスマッチがある場合には、講じられている施策が真の問題解決に繋がらない曖昧な状況を生み出すことになります。本授業は、そのミスマッチの原因がどこにあるのか、および、マイナリティの抱える労働問題を解決するには実際にどのような施策が必要とされるのかについて、講義を通じて各自の問題意識を高め、最終的には議論により、日本の労働政策のあり方について各自の見解を構築することを目的とします。
授業の概要・計画
本授業では、コマ数が限られていることもありますので、現在の日本の労働領域におけるマイナリティとして「女性」と「外国人」、およびそれに対する「マジョリティ」として位置づけられる「男性」を取り上げ、それぞれのテーマに則して講義を行い、そのあと全体で討論を行います。

(講義計画)
1  女性労働者の労働条件整備のための施策
@ なぜ「女」がマイナリティなのか--職場における女性の能力発揮のために
A 少子化対策と育児支援--「仕事と育児」の両立は本当に可能か?
B 国家が「女」に求めるもの--家事・育児・介護の狭間での女性労働者の「選択肢」
2  外国人労働者施策
@ 現在の労働施策における外国人労働者の位置づけ--アジア諸国から日本の労働市場への労働力の参入の現状
A 外国人労働者の積極的な受け入れは必要か?--外国人研修・技能実習制度の実施
3 「マジョリティ」としての男性労働者の現状
@ 賃金、労働時間、職場内のいじめ、過労自殺、失業
A 「マイナリティ」と「マジョリティ」の相互作用
授業の進め方
1日1テーマで授業を進め、1日の最終コマはゼミ形式、その他は講義形式とします。
教科書・参考書等
教科書は用いません。必要な資料およびレジュメはテーマ毎にそれぞれ授業日の最初の時間に一括して配布します。同時に、議論の際に参考となる争点を整理したプリントを配布しますので、休憩時間に軽く目を通しておいてください。
成績評価の方法・基準
成績評価は、テーマ終了毎に提出していただくレポート(1,500字程度、3回)、出席状況、および議論への参加態度を総合的に判断して行います。
その他(質問・相談方法等)
本授業は、特殊講義ということで、「もし自分が労働行政に携わる立場であればどのように解決するか」という視点から、労働問題を身近に捉えていただくことを主眼に計画しています。参加しやすい雰囲気づくりを心がけますので、討論での積極的な発言を期待しています。
過去の授業評価アンケート