●国際機構法

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
●国際機構法
標準年次
3・4
講義題目
人間の安全保障と国際機構
開講学期
後 期
担当教員
松隈 潤  
単位数
2単位
教  室
101
科目区分
展開科目
履修条件
国際法に関する基礎的な知識が必要となるが、履修条件ではない。
授業の目的
第一に国際機構の活動を規律する法として、条約、国際慣習法および一定の国内法規範に関する検討を行う。第二に国際機構が定立する法として、国際機構締結条約、決議、規則等の検討を行う。
授業の概要・計画
 国際社会においては多くの国際機構が諸分野において活動しているが、まず第一にそのような国際機構の活動を規律する法に関する分析が必要である。この中には条約、国際慣習法および国内法が含まれることになる。第二に国際機構が定立する法として、国際機構締結条約や国際機構の採択する決議、規則等があり、これらに関する分析を行うこととなる。 
 授業においては、普遍的国際機構、地域的国際機構の双方を対象とするが、とくに検討に時間を割くこととなる国際機構としては国際連合をあげることができる。国際連合の活動については、人間の安全保障や保護する責任といった概念についてもあわせて検討したい。

○授業計画

各回の講義においては以下の内容を順次とりあげる予定である。 

第1講 国際機構の歴史的発展と国際機構法の概念 
第2講 国際機構の法主体性
第3講 国際機構の特権・免除 
第4講 武力行使と安全保障(1)国際連合と安全保障理事会 
第5講 武力行使と安全保障(2)国連平和活動 
第6講 経済制裁をめぐる法的諸問題
第7講 人間の安全保障と保護する責任
第8講 国際連合難民高等弁務官事務所と難民の庇護 
第9講 開発援助と国際機構
第10講 人権の国際的保障と国際機構
第11講 食糧問題と国際機構
第12講 地域的国際機構をめぐる法的諸問題
第13講 EUと経済通貨統合 
第14講 EUと欧州政治統合 
第15講 国際機構法の課題


授業の進め方
 講義形式の授業であるが、教科書、資料等を受講生が事前に検討していることを前提として、具体的事例に関する議論や質疑応答を含め、対話形式で授業を進めたいと考えている。
教科書・参考書等
教科書:松隈潤『人間の安全保障と国際機構』(国際書院,2008年) 

参考図書:藤田久一『国連法』(東京大学出版会,1998年)   
Oscar Schachter and Christopher C. Joyner, eds.,
United Nations Legal Order, Volume I, Cambridge University Press,1995.
成績評価の方法・基準
定期試験の成績による。
その他(質問・相談方法等)
質問は電子メールにて随時受けつける。(matukuma〔アットマーク〕seinan-gu.ac.jp)
担当者の本務校における業務の関係上、休講となる場合があるが、これについては補講で補っていく。
過去の授業評価アンケート