履修条件 |
民事訴訟法講義を履修済みか、あるいは演習と併行して履修していただきたいと思います。 単位取得を前提としない参加は可能ですが、通常のゼミ参加と負担等の面において区別はありません。 |
授業の目的 |
民事訴訟法の論点に関する学説・判例の分析を通じて、民事訴訟法学の思考方法にチャレンジすることを目的とします。 民事訴訟法学は、必ずしも単一の価値判断では捉えきれず、また素朴な正義感情では若干理解しづらいところもあります。しかし、だからこそ「神々の論争」に堕しないための、精緻な論理的思考や、思考フレームの構築が強く要求されると考えられます。 演習では、参加者全員での討論を通じて、「手続法的なものの考え方とは何か」に迫ってゆきたいと思います。 |
授業の概要・計画 |
さしあたり、前期では「判例百選」掲載の判例分析(および、関連文献)を通じた民事訴訟法理論の研究を行うことを予定します。後期では、論文集からピックアップした重要論文の読解を通じて、民事訴訟法理論をさらに深く掘り下げることを予定します。 年度末には、参加者全員がゼミ論文を執筆し、論文集としてまとめます。 その他、広島大学民事訴訟法ゼミ(園田賢治先生)との合同ゼミも予定します。 |
授業の進め方 |
参加者は毎週担当を決めて、1人あるいは3人程度のグループごとに、特定の判例または論文についてプレゼンテーションを行ってもらい、それを叩き台に全員で討論します。 報告に際しては、レジュメを作成してもらいます。前期後期通じて、対象となる判例や論点の関連判例、学説を複数、多角的に調査してもらい、なぜ学説・判例の対立が起きるのかという問題点の抽出を行ってもらいます(論点に対する説の取捨選択を行うのではない)。レジュメは、報告の一週間前に参加者全員に配布し、全員が問題について予習をした上で、討論に臨みます。 |
教科書・参考書等 |
a)伊藤眞=高橋宏志=高田裕成編『民事訴訟法判例百選〔第三版〕』(有斐閣・2003年) b)中野貞一郎『民事裁判入門〔第2版補訂版〕』(有斐閣・2005年) c)高橋宏志『重点講義民事訴訟法(上)(下)』(有斐閣・2005年、2006年) さしあたり前期では、aを参考書とします。民事訴訟法講義を履修中の場合には、bによる民事手続全体の予習をお勧めします。重要問題ごとの関連文献や判例はcが詳細であり、中級以上の教科書としても強くお勧めします。 後期の参考書(論文集)については、追って紹介します。 |
成績評価の方法・基準 |
出席、報告、討論等を総合評価します。 |
その他(質問・相談方法等) |
質問等があれば、いつでもts-ueda(以下、法学部共通)にメールして下さい。 |
過去の授業評価アンケート |
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