労働法演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
労働法演習
標準年次
3・4
講義題目
労働組合は役に立つのか?を検証する。
開講学期
通 年
担当教員
野田 進
単位数
4単位
教  室
207
科目区分
展開科目
履修条件
特にありませんが、学部で労働法の講義を受講するか、すでに受講していること。
授業の目的
 21世紀に至って、労働組合法とその関連法規は、重大な変革局面を迎えている。各先進諸国の労働組合組織率は大幅に低下する一方、持株会社による企業の国際的な組織再編などにより、これまでの労働組合が真に労働者の利益を代表しうるかについて疑問が投げかけられいる。また、雇用不安や労働条件切り下げに、労働組合がどこまでカウンターパワーになりうるのかも課題である。そうした中、労働組合の既存の制度枠組みを離れて、合同労組やパートユニオンが台頭している。また、労使協議制、従業員代表制といった、新しい形態の利益代表システムへの動きが見られ、それに適合する労働法の改革が課題となっている。
 2009年度ゼミでは、改めて労働組合の存在意義を改革の方向を、法的視点と実態分析の視点から検証しようとするものである。
授業の概要・計画
 昨年同様、全体を3つの時期に区分する。
 最初の8回程度は、主として問題意識の共有のために、参考となる基本文献を講読する。報告者が、文献の全体像を紹介し、批判的な分析を試みる。
 次の10回程度は、ゼミ参加者が総合テーマの枠内で自分の研究テーマを選定し、研究の方法、構成、内容について報告し、その方向性について、討議する。なお、今年は法令・判例分析と、福岡のユニオン・リーダー達へのヒアリング調査の柱を立てる。また、諸外国の労働組合、労働組合法の動きも視野に入れる。
 最後の10回では、ゼミ論の完成に向けての作業であり、各自が順次報告し、検討する。
授業の進め方
 毎回の授業では、順次、計画に沿って、報告者が各自の報告をなし、それについて、議論を深める。
 各回のテーマの切り口としては、たとえば、企業組織の変動と労働組合、企業活動の国際化と労働組合、女性労働と労働組合、非典型雇用と労働組合等々があり得よう。
教科書・参考書等
特に指定しません。最初の基本文献講読については、こちらから提案します。
成績評価の方法・基準
平常点によります。
その他(質問・相談方法等)
過去の授業評価アンケート