履修条件 |
とくにありませんが、意欲のある学生の参加を望みます。なお、「民事紛争処理入門」の講義を併行して履修すると、このゼミの内容をより深く理解できるようになると思います。 |
授業の目的 |
このゼミは、定評ある民事手続法の入門書を精読することを通じて、法学部の専門科目を本格的に学ぶために必要な能力である、文章読解能力、論理的思考力、問題発見能力を身につけることを目的とします。 民事手続法の全体像を、体系的かつ論理的に理解することも目標とします。 |
授業の概要・計画 |
中野貞一郎『民事裁判入門(第2版補訂版)』(2006年、有斐閣)を精読します。また、この教科書に書かれているケースを検討し、教科書の内容をさらに深く理解します。 この教科書は、身近で具体的な事例を挙げながら、民事訴訟法の基礎を平易な言葉で説明する本です。この本を精読することにより、民事訴訟の世界を身近に感じるだけでなく、民事訴訟法学の裾野の広さ、緻密さを知ることができると考えます。
授業計画は次の通りです。 第1回 オリエンテーション 第2回 裁判の世界 (隣人訴訟) 第3回 民事裁判における憲法・民法・訴訟法 (法律上の争訟) 第4回 どんな訴えが起こせるか (確認の訴え、境界確定訴訟) 第5回 訴える人、訴えられる人 (氏名冒用訴訟、訴訟承継) 第6回 訴訟審理の進め方@ (口頭弁論と営業秘密) 第7回 訴訟審理の進め方A (相殺の抗弁) 第8回 民事訴訟の基本原則@ (申立事項と判決事項、訴訟上の和解) 第9回 民事訴訟の基本原則A (弁論主義) 第10回 事実認定と証拠 (証明責任) 第11回 判決 (一部請求、既判力の時的限界、執行力の範囲) 第12回 民事執行 (競売不動産上の担保権・用益権) |
授業の進め方 |
毎回、報告者が、分担する教科書の範囲についての内容をまとめ、ケースについての考察を行います。さらに、この報告に基づいて、参加者全員で討論を行います。 |
教科書・参考書等 |
教科書 中野貞一郎『民事裁判入門(第2版補訂版)』(2006年、有斐閣)
参考書 伊藤眞=高橋宏志=高田裕成編『民事訴訟法判例百選 〔第3版〕』(有斐閣・2003年) 伊藤眞=山本和彦編『民事訴訟法の争点』(有斐閣・2009年出版予定) 中野貞一郎=松浦馨=鈴木正裕編『新民事訴訟法講義(第2版補訂2版)』(有斐閣大学双書・2008年)
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成績評価の方法・基準 |
出席、報告内容、討論への参加などを総合的に評価する。 |
その他(質問・相談方法等) |
研究室に直接訪ねてください。事前に以下のアドレスにメールをくだされば、ありがたいです。 @law.kyushu-u.ac.jp の前に tsuruta をつけてください。 |
過去の授業評価アンケート |
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