履修条件 |
法に関する理論や思想に関心のある学生を歓迎します。 |
授業の目的 |
現代の法秩序を構成している基本的な概念や構造、関連する基本的な価値や特徴的な思考法について、理論的にあるいは原理的に考察する基礎的能力を習得することを目的とします。 |
授業の概要・計画 |
法哲学あるいは法理学の取扱う対象分野は大きく三つに分けられます。第一は法の一般理論とも呼ばれる分野で、法とは何かという大問題から、規範や権利などの基本的な概念に関する諸問題を扱います。第二は法が追求しうるあるいは追求すべき価値をめぐる問題を扱う分野で、とくに法的正義をめぐる諸問題を扱います。第三に伝統的に法学方法論とも呼ばれてきた分野で、法実務や法律学における法的思考や法的議論の特徴とその指導原理をめぐる諸問題を取扱います。
前半では、法の一般理論と法学方法論に属する問題を取り上げます。法実証主義と自然法論、法規範と法体系、法の妥当性、法と道徳、法的思考と法的議論、現代法の社会的機能とその変容などがテーマとなります。後半では、法的価値理念に関する諸問題、とくに正義に関する現代のさまざまな議論を解説します。価値相対主義、正義の概念、リベラリズムの正義論、自由と平等、正義と文化的倫理などです。 |
授業の進め方 |
以上のようなテーマについてそのつど配布するレジュメにそって講述します。 |
教科書・参考書等 |
参考図書として次のものを挙げておきます。 平野仁彦・亀本洋・服部高宏『法哲学』(有斐閣) 田中成明『法理学講義』(有斐閣) 笹倉秀夫『法哲学講義』(東京大学出版会) 青井秀夫『法理学概説』(有斐閣) 三島淑臣編『法哲学入門』(成文堂) |
成績評価の方法・基準 |
成績評価は主に定期試験によって行います。 |
その他(質問・相談方法等) |
授業の後など随時、あるいは電子メール等で受け付けます。 |
過去の授業評価アンケート |
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