○(全学)文系コア・法学

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
○(全学)文系コア・法学
標準年次
1・2
講義題目
事例分析から学ぶ裁判と法
開講学期
後 期
担当教員
崔 鍾植
単位数
2単位
教  室
伊都
科目区分
基幹教育科目
履修条件
今年から始まる裁判員による刑事裁判に積極的に参加して見たいと考えている方が望ましいです。
授業の目的
現代社会の日常生活に伴われる様々な基本的な法律問題と裁判制度についての考え方を培い、法律的思考と人権問題に対する批判的眼目を広げ、将来裁判員として実際の裁判に参加できる勇気と教養を整えることを目指します。
授業の概要・計画
1.本授業は、われわれの日常生活の中でどこでもありそうな身近なcaseについて学生が直接調査・分析・考察して結論を下してみるプロセスを通して生きている法律勉強ができるようにします。
2.受講生を適宜にグループに分けます。各班別に一つの事例(case)が与えられます。班別に付与されたそのcase問題について班員同士で調査・分析・議論しあって結論を出します。
3.各班別に与えられたcase問題は、刑事事件、民事事件に関するものとして、身近で起こりうるような仮想事件です。各班別に付与されたcaseについて、検察官、裁判官、弁護人、一般市民の役割分担を自由に決め、そのcaseの争点は何かについて議論しあい、結論を下して報告します。
4.各班は全体の人数によって決まりますが、大体5〜10名程度に組まれます。編成はできる限り同学部生になるように組みます。
5.与えられたcaseについて調査・分析し結論を下すためには、班員相互の積極的な姿勢と緊密な協力が必修の条件です(電子メールを利用して情報を共有したり議論しあうこともよいでしょう)。
6.勿論、各caseには、「正答」というのはありません。何の制約もなしに自由な発想で考えてください。
7.班別の報告が終わったら教員からの講評が付け加えられます。
8.授業計画は大体次のようであります(進行状況によって少し変更される場合もあります)。
 10月01日:現代社会と裁判1
 10月08日:現代社期と裁判2
 10月15日:視聴覚教育1(裁判員制度についての映画)
 10月22日:視聴覚教育2(刑事裁判と少年審判についての映像)
 10月29日:Case1報告と講評
 11月05日:Case2報告と講評
 11月12日:Case3報告と講評
 11月26日:Case4報告と講評
 12月03日:Case5報告と講評
 12月10日:Case6報告と講評
 12月17日:Case7報告と講評
 01月14日:Case8報告と講評
 01月21日:Case9・10報告と講評 
 



授業の進め方
1.最初の4週間は、担当教員からの進みになります。
2.power pointを用いて説明を行うこともある。
3.各班別の報告の形は、その班の自由に任せます。たとえば、power pointを用いてプレゼンテーションをしたり、報告の内容を適当に班員に分けて行ったりするなど、各班独特のプレゼンテーションを工夫することをお勧めします。
4.各班は報告が終わった後、指摘された点も付け加えて最終のレポートとしてまとめて提出します(締切は2010年1月末まで)。
5.報告の当日、当該班の報告が終わった後、それを聴いた他の各班別に質疑が行われます。その質疑の活動も評価に反映されます。
6.最終のレポートの作成における目次の模範は次のようです。 一.問題の提起 or 事例の争点、二.問題(争点)の解決、三.結論
7.報告の結論部分においては、有罪か無罪かを判断し、それぞれその理由や論拠を説明し、もし有罪の場合は、量刑はどのくらいが相応しいかも書いてください。
8.Caseの争点とか解決が行き詰まった際には、教員が相談に応じることもあり得ます。

教科書・参考書等
参考図書:半田和朗「やさしい裁判法」信山社、末川博「法学入門」有斐閣、南野森編「法学入門」信山社ブリッジブックシリーズ、澤登俊雄「少年法」中公新書(文庫版)
成績評価の方法・基準
1.出席10%、個人Report20%、班別Case報告及び質疑活動70%(定期試験はしない)
2.個人Report:班別Case報告以外、個人的な報告書として「日本の裁判員制度の現状と課題」について書いて提出してもらえます。結論部分には、必ず「裁判員制度」についてのご自分の主観的な見方を入れてください。分量はA4用紙の5枚以下で必ず手書すること(もし手書きしなかったものについては0点処理します。締切は1月末まで)。
3.刑事裁判傍聴記:これは義務事項ではありませんが、どちらの地方裁判所でも結構ですので、刑事裁判を1回傍聴されることをお勧めします(裁判の傍聴は誰でも自由にできることが原則です)。その感想を書いて提出する方は(分量はA4用紙1〜2枚程度、タイプ打ち可)、評価にボーナスとして加算します。
その他(質問・相談方法等)
オフィスアワーは別に設定しません。授業時間の終了後、電子メール・電話等によって事前調節後の研究室相談も可能です。
過去の授業評価アンケート