判例時報あるいは判例タイムズに掲載された憲法判例を素材とし、レポーターを決め報告を求め、ついで、議論を深めるというスタンダードな形式をとる。判例を主たる素材とするが、場合によっては論文に手を伸ばすこともありえよう。 憲法判例百選などに掲載されたものは、研究者が判例を検討した所産である。この演習で参加者に求められるのは、研究者が検討した所産を理解するにとどまるのではなく(もちろんそのこと自体、重要であるが)、自ら判決文全体を読み、さまざまな視点から考察を展開することである。判決文内在的に、その理論構成を探究する手法を採用してもよいし、最高裁判例であれば多数意見と少数意見とのアプローチの差異を探ってもよい。また判例の展開のなかでの意味づけに焦点を当ててもよい。多様な手法で考察が展開され、議論がなされることを期待したい。 基本的に毎週一判例のペースで進めてゆく予定。演習の進行予定表はこちらで用意する。本年度はさしあたり、参政権に関する判例から検討をはじめる予定である。 |