履修条件 |
世界恐慌期における政治と経済について、一年間議論していけるほどの関心と熱意のある方。 |
授業の目的 |
本演習の目的は、以下の4点です。 1.政治史関係の学術論文の読み方を習得する。 2.政治史を解釈する際に必要な用語や概念を十分に理解し把握する。 3.自分の考えを的確にかつ論理的に相手に伝えるようになる。 4.ゼミ論文の執筆を通じて、調査能力と論文作成能力を育成・発展させる。 本演習では、とりわけ4.のゼミ論文の作成に力を入れています。 以上です。
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授業の概要・計画 |
現在、アメリカ合衆国における金融危機を契機として、世界大の金融危機ならびに経済大不況が進行中です。1929年の世界恐慌以来の危機とも称せられています。そこで、本演習では、現在進行中の経済危機の行方を考える手がかりとして、世界恐慌期の政治と経済について考察していきます。その際、世界恐慌の勃発の要因やそれを克服するための経済政策や政治的リーダシップについて考えていきます。事例としては、アメリカ、ドイツ、日本を取り上げる予定です。 また、本演習では、世界恐慌による保護貿易主義的ないしはブロック経済的傾向に対して行った国際連盟の一連の政策についても取り上げたいと考えています。もし可能ならば、史料として外務省の国際連盟に関する報告書を読む予定です。 以上を通じて、現在の経済危機の行方について、ゼミ生の皆とともに考えていきます。
【授業計画】 1.世界恐慌の歴史に関する基礎的知識の習得 2.世界恐慌期の政治史に関する基礎的知識の習得 3.世界恐慌期の政治と経済に関する専門的知識の習得 4.世界恐慌期における国際関係に関する専門的知識の習得 5.ゼミ論文の構想発表会(後学期に2回開催予定) ゼミ論文合評会を兼ねたゼミ旅行(年度末) |
授業の進め方 |
毎回、報告者1人とコメンテーター1人を定めて、資料やテキストに関する報告者のコメントを中心に参加者全員が議論を行っていきます。 |
教科書・参考書等 |
・長幸男『昭和恐慌』岩波書店、1994年。 ・侘美光彦『「大恐慌型」不況』講談社、1998年、第2章〜第3章。 ・C・P・キンドルバーガー(吉野・八木訳)『熱狂、恐慌、崩壊』日本経済新聞社、2004年。 ・成瀬・山田・木村編『〈世界歴史体系〉ドイツ史3』山川出版社、1997年、第3章。 ・藤瀬浩司編『世界大不況と国際連盟』名古屋大学出版会、1994年、第3章〜第5章。 ・外務省編纂『日本外交文書 昭和期国際連盟経済関係会議報告書集第二巻』外務省発行、1993年。 |
成績評価の方法・基準 |
平素並びにゼミ論文。 夏休みには3年生に、E・H・カー『歴史とは何か』の書評を課します。 |
その他(質問・相談方法等) |
本演習は、少人数をモットーとしており、定員は最大8名です。 後学期は、ゼミ論文の作成に力を入れて取り組むために、ゼミ論文構想発表会を2回予定しています。 年度末には、ゼミ旅行を行っています。年度末のゼミ旅行では、秘湯でゼミ論文の合評会も行います(07年度、湯の平温泉)。 |
過去の授業評価アンケート |
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