○コアセミナー

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
○コアセミナー
標準年次
1
講義題目
NPOと行政のパートナーシップ――その意義と課題
開講学期
前 期
担当教員
嶋田 暁文
単位数
2単位
教  室
3研
科目区分
基幹教育科目
履修条件
@毎回真面目に出席すること、Aレジュメ作成などに手を抜かないことが受講条件です。
ヤル気のある方をお待ちしています。

なお、参加に際して事前に、苅谷剛彦『知的複眼思考法』(講談社(講談社プラスアルファ文庫)、2002年)を読んでおくことをオススメします。社会科学的なものの見方が身につくと同時に、頭がクリアになります。
授業の目的
コアセミナーの共通目標は、次の4つです。
(1)情報の集め方について学ぶこと
(2)情報の分析の仕方について学ぶこと
(3)議論の方法について学ぶこと
(4)自分の意見を説得的に文章にまとめる技術について学ぶこと

こうしたコアセミナーの共通目標に加え、本演習では、次の4点も重視しています。

(1)NPOとは何かを学ぶこと
現在、新しい公共の担い手として、そして社会を変革する可能性を秘めた新たな主体として、NPO(非営利組織)が注目されています。
このゼミでは、文献輪読を通じて、NPOとは何か、具体的にどのような活動をしているのかを学んでいただきます。
そして、現場のNPOの方からのお話を聞くなど、NPOの実態把握にも努めます。

(2)NPOと行政のパートナーシップのあり方を考えること
NPOへの注目の高まりとともに、NPOと行政とのパートナーシップの必要性が盛んに主張されています。
しかし、両者のパートナーシップは、良い面ばかりではなく、NPOが行政の「下請け」になってしまうなどの危険性も秘めています。
そこで、輪読文献から学びつつ、全国各地の取り組みを調べるなどして、パートナーシップのあるべき姿を模索していきたいと思います。

(3)多様なものの見方、社会科学的思考を身につけること
現実はただ眺めていても理解できません。
制度や理論を学ぶことも大事ですが、合わせて多様なものの見方、社会科学的思考を身につけることも大事です。

(4)問題解決の思考を学ぶこと
実態を知ると、さまざまな問題が見えてきます。
そうした問題を解決するにはどのような改革や条件が必要か。それを考えるための基礎的な素養(思考)を身につけることも大切です。
授業の概要・計画
1回目と2回目はオリエンテーションです。

1回目は、私の方から演習の趣旨説明を行った後、自己紹介(本演習を選択した理由も含む)、報告の分担決めをしてもらいます。

2回目は、報告準備のための参考文献の調べ方、ヒアリングの仕方、レジュメの書き方、プレゼンテーションのやり方などについてのガイダンスを行います。

3回目以降は、報告担当者にレジュメ報告してもらい、それを受けてみんなで議論をします。

学期末に8000字以上のレポートを提出してもらいます。
授業の進め方
3回目以降のゼミでは、指定図書を順次輪読します。

毎回、報告者が報告を行います。
これを受けて、討論者2名が質問や問題提起を行います。
以降は、皆さんで自由にディスカッションしてもらいます。
全体を取り仕切るのが司会者の役割です。

ゼミ員は、報告者、討論者、司会をそれぞれ必ず一度は経験することになります。
教科書・参考書等
輪読文献としては、今のところ、以下の二冊を扱う予定です。
・世古一穂『参加と協働のデザイン―NPO・行政・企業の役割を再考する』学芸出版社、2009年。
・後房雄『NPOは公共サービスを担えるか―次の10年への課題と戦略』法律文化社、2009年。

参考図書として、あらかじめ以下の二冊をお読みいただけると、NPOの具体的なイメージがつかみやすいと思います。
・渋川智明『福祉NPO―地域を支える市民起業』岩波新書、2001年。
・藤井良広『金融NPO―新しいお金の流れをつくる』岩波新書、2007年。
成績評価の方法・基準
平素のゼミにおける状況(無断欠席した場合、以降のゼミ出席は認めず、単位認定もしません)+レポートで評価します。
その他(質問・相談方法等)
なお、メールにて質問や相談を受け付けます。
「a_shimada」のあとに「@law.kyushu-u.ac.jp」をくっつければ私のメールアドレスになります。
お気軽にどうぞ。
過去の授業評価アンケート  2009年度前期