●外国法律書講読(中国語)

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
●外国法律書講読(中国語)
標準年次
2・3・4
講義題目
中国語法律書講読
開講学期
後 期
担当教員
西 英昭
単位数
2単位
教  室
105
科目区分
基盤科目
履修条件
 中国語を母語・母国語としない者で、中国語初・中級程度の履修を終了している方が主な対象となります。全くの初心者は排除されるわけではありませんが、文法を一から始めるということは想定していません。また中国人留学生の参加も排除されませんが、発表・討論を行なうに十分な日本語能力を有する方に限ります。
 また、現代中国法のしくみについても、これを一から説明する時間がありませんので、履修希望の方は前期に開講される「中国法」の講義をあらかじめ履修されることを強くお勧めします。
 なお、教材の手配の関係から、履修を予定されている方は予めメールを頂けると大変ありがたいです。宜しくお願いいたします。(アドレスは下記「その他」の欄を参照してください。)
授業の目的
 本演習では通訳をめぐる問題について考えます。昨今では事件や訴訟に巻き込まれた中国人が日本の警察や法廷に登場し、その司法・法廷通訳を巡って、単なる語学上の問題を越えた摩擦が生じています。また、中国の法と社会について十分な認識を持たず中国現地に進出し、中国人や通訳と全く話がかみ合わず、思わぬ衝突に巻き込まれるといった問題も頻発しています。いずれも、法律関連の日中通訳は、単に語学だけできれば良いという話ではないことを示すとともに、では法律をめぐる日中通訳において何に気をつければよいのか、という問題が新たに・かつ深刻に問われているとすることができるでしょう。
 本演習は語学の演習であるという要素に加えて、語学のみならず思想・文化の差異まで認識しないことには法律中国語を通訳できることにはならない、ということに十分に気をつけながら、それに必要な諸問題について考えます。また中国法に関する情報収集・検索の仕方についても初歩的なレベルを身につけてもらうことを目指します。
授業の概要・計画
 第一回目に出席者の自己紹介を行い、その後全体の発表スケジュール・授業の進め方を決定します。基本的に参加者による発表と討論を主とします。各回のテーマについてはある程度こちらでも用意しますが、個人的にこのテーマを扱いたい、という希望のある方は、早めに申し出てください。
 授業については可能な限り皆さんの希望を取り入れた形にしたいと思いますので、自分はこの講義にどういう事を望んでいるのかを積極的に発信してください。先生が何か適当に用意してくれるだろう、ということでは授業自体が盛り上がりませんし、参加者も退屈することでしょう。すべてはみなさんの積極性にかかっています。
授業の進め方
 毎回のテーマに応じて、日本語文献によって周辺知識を固めつつ、関連の中国語文献につきそれらを音読・和訳してもらうと同時に、その文献の理解のために必要な背景・前提知識についても調べた上で発表して頂くスタイルをとりたいと思います。
 本授業では文法事項のみを解説するというようなスタイルはとりません。もちろん文法に関する質問にはお答えしますが、各自十分な予習を心がけてください。
教科書・参考書等
 文献はこちらである程度用意しますが、皆さんの方でどうしてもこれをやってみたいというテーマがある場合は勿論それらも考慮します。ですので、教科書は特にありません。
 中国語の辞書は各自で準備してください。自分の使い勝手の良いもので結構ですが、

 愛知大学中日大辞典編纂処編『中日大辞典』(大修館書店)

 は持っていて損はしないと個人的には思います。ただ、この辞書は2010年2月に第三版が出版され、これまでの増訂第二版からは、収録語彙が相当に変動する予定です。購入の際には版に注意してください。
 中国語学習に関する参考書は大量に出版されていますので、書店などで手に取り、自分にあったものを使ってください。
成績評価の方法・基準
 出席・発表内容によって評価します。やむを得ず欠席する際は必ず事前連絡をお願いします。また半期の授業ですので、理由の如何を問わず欠席回数が相当数に上る場合は単位が認められない場合があります。
その他(質問・相談方法等)
 質問は随時受け付けます。講義の後に聞いていただくか、メールを送っていただいても構いません。研究室に来てくださる場合は、不在の場合もありますので、前もって連絡をいただければありがたいです。メールアドレスはh-nishiのあとに@law.kyushu-u.ac.jpです。
過去の授業評価アンケート