履修条件 |
意欲のある学生であればどなたでも歓迎します。このゼミを通じて、4年間の学生生活においてあなたが何をしたい(すべき)かを具体的にイメージできるようになることを期待します。 |
授業の目的 |
コアセミナーの共通目標は次の通りです。 (1)情報の集め方について学ぶこと (2)情報の分析の仕方について学ぶこと (3)議論の方法について学ぶこと (4)自分の意見を説得的に文章にまとめる技術について学ぶこと
この授業の目標は、ある民事紛争の具体例を検討し、現在の民事訴訟のしくみを知ることを通じて、情報の集め方、分析方法、議論の方法、レポートの書き方など、大学で学ぶための基礎を身につけることを目標とします。
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授業の概要・計画 |
このゼミでは、民事訴訟のしくみについて学びます。 おそらく、新入生のみなさんは、裁判と言えば刑事訴訟をイメージすることと思います。しかし、皆さんにとってもっと身近な事件、たとえば、貸した金を返してほしいとか、交通事故にあったから損害賠償してほしいとか、結婚したがどうしても別れたいといった事件は、民事訴訟で扱われます。みなさんがあこがれる弁護士や裁判官の方々も、民事事件を数多く扱っています。 そこで、このゼミでは、まず民事訴訟がどのような順序で行われているのかを知るために、医療過誤事件を題材とした教科書を事前に読んだうえで、みんなで討論をします。これを通じて、民事訴訟手続の流れ、裁判官や弁護士の仕事内容、訴訟に関わる当事者が民事訴訟に込める思いなどを理解します。 その後、実際の判例を読んで、判例研究のしかたを学びます。最初は理解しにくい判例も、現実の民事訴訟の流れを知ったうえで読むといくらかわかりやすくなると思います。
授業計画は次の通りです(参加者の数により変更する場合があります)。 第1回 オリエンテーション 第2回〜第10回 教科書『アクチュアル民事の訴訟』を読む 第2回 弁護士に会う(第1章) 第3回 訴訟の提起(第2章) 第4回 弁論の開始(第3章) 第5回 争点の整理(第4章) 第6回 証拠の申出と証拠調べの策定(第5章) 第7回 本人尋問と証人尋問(第6章) 第8回 鑑定と最終弁論(第7章) 第9回 和解の不調と判決の言渡し(第8章) 第10回 控訴の提起(第9章) 第11回・第12回 判例の読み方・判例研究の仕方 第13回〜第15回 予備日(裁判所見学、図書館利用ガイダンスなど)
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授業の進め方 |
まず、民事訴訟の実態についてストーリー仕立てで書いてある教科書を読みます。その際、専門的なことがらについては私が解説をします。さらに、報告者が興味を持った点について自ら詳しく調べたことを報告してもらい、参加者全員で討論します。またこの期間に、裁判所傍聴に行きたいと考えています。教科書を読んで得た知識を用いて、裁判所で実際にどのようなことが行われ、それが何のために行われているのかを理解するためです。 その後、実際の判例を読み、判例研究の仕方を学びます。みなさんが後に頻繁に目にすることになる判例を、あえてこの時期に読んでみます。民事訴訟の流れを知った後に判例を読むと、わかりやすくなると思いますし、法律学の作法に今のうちになれておく必要があると考えるからです。 最後に、自分で選んだ判例を使って、各自判例研究を行い、これについてのレポートを提出してもらいます。 その他、都合のよい日に、図書館利用のガイダンスに参加する予定です。
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教科書・参考書等 |
教科書 福永有利・井上治典『アクチュアル民事の訴訟』(2005年、有斐閣) 福本知行『法学学習のツボとコツ』(2010年、法律文化社)
参考書 木佐茂男ほか『テキストブック現代司法(第5版)』(2009年、日本評論社) 中野貞一郎『民事裁判入門(第3版)』(2010年、有斐閣) 山本和彦『よくわかる民事裁判(第2版補訂)』(2008年、有斐閣) 市川正人・酒巻匡・山本和彦『現代の裁判(第5版)』(2008年、有斐閣) 弥永真生『法律学習マニュアル(第3版)』(2009年、有斐閣) 南野森編『ブリッジブック法学入門』(2009年、信山社)
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成績評価の方法・基準 |
出席、報告、発言、レポートの内容などを総合的に評価します。 |
その他(質問・相談方法等) |
研究室に直接訪ねてください。事前に以下のアドレスにメールをくだされば、ありがたいです。 @law.kyushu-u.ac.jp の前に tsuruta をつけてください。 |
過去の授業評価アンケート |
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