●外国政治書講読(英語)

最終更新日:2011年4月10日

授業科目名
●外国政治書講読(英語)
標準年次
3・4
講義題目
国際関係論英語文献講読
開講学期
前 期
担当教員
大賀 哲
単位数
2単位
教  室
209
科目区分
基盤科目
履修条件
特にありません。前期はイギリス国際関係論を理論的側面から、後期はアメリカ国際関係論を具体的事例から学んでいきたいと思いますので、各自のご関心に合わせて履修頂ければと思います。なお、履修条件ではありませんが、前期開講の「政治動態分析U・発展【国際政治学】」を受講済みか、併せて受講されると知識や思考に幅が生まれ、学習効果も高くなるのではないかと思います。

*(4月10日追記)授業時には辞書(又は電子辞書)を必ずご持参ください。
授業の目的
■「言語とはすなわちその社会の論理である」(本多勝一)
この授業では、イギリスまたはアメリカにおける国際関係についての文献を輪読しながら、英語圏において典型とされる世界観を検討し、国際関係論(International Relations)の知識と理解を深めることを目的とします(これは英語圏の人々が、如何なる論理、如何なる思考過程によって国際関係を捉えているのかを検討材料とする、ということを意味しています)。

■前期の授業では、イギリスで定番とされている大学学部レベルの教科書を講読し、国際関係論に関してイギリスの大学2年次修了程度の知識と思考力を身に付けることを目標とします。比較的平易な文献を読みながら論理を組み立てていくことに主眼を置きます。またこれと並行し、「方法論」についての理解も深めたいと思います。とりわけ、所与の議論が如何なる問いを設定し、答えを提示しているのか、その答えの出し方は妥当なのかといった点を検証しながら、「判断の方法」を磨き、自分なりの基準に基づいて議論を評価する(または批判する)ということを重視したいと考えています。
授業の概要・計画
講義の進行予定は以下の通りです。概要としては国際関係論の主要理論(Realism, Liberalism, Marxism)をそれぞれ読み進めていく予定です。

1.  ガイダンス
2.  Introduction, pp. 1-12.

【Realism: Power and Security】
3.  Structural realism after the Cold War, pp. 90-98.
4.  Strategies for survival, pp. 62-71.
5.  Three ideologies of political economy, pp. 342-351.
6.  The nation-state in the global economy, pp. 45-53.

【Liberalism: Interdependence and Transnational Relations】
7.  Cooperation and international regimes, pp. 81-89.
8.  Power, interdependence and the information age, pp. 164-170.
9.  The power of international organizations, pp. 164-170.
10.  Transnational advocacy networks in international politics, pp. 171-185.
11.  Global civil society, pp. 213-221.

【Marxism: Dominance and Dependence】
12.  A structural theory of imperialism, pp. 233-241.
13.  The rise and future demise of the world capitalist system, pp. 242-250.
14.  Social forces, states and world orders, pp. 359-367.
授業の進め方
(1)担当者(グループ)が、当該回の章に沿ってレジュメを作成・発表します。この際の要点は、@大意の要約、A方法論上の妥当性についての考察、B展開されている議論に対しての評価、といった点になります。

(2)報告に対して教員がコメント、必要に応じて重要箇所の訳出と解説を行ないます(適宜、受講生にsentence単位での訳出をしてもらう場合があります)。

【予習について】
基本的には上記(1)(2)に準じ、内容の大意を掴み、その上で個別箇所の訳出を行なうというかたちで予習を行なって頂ければと思います。時間的な制約から、授業では全文和訳や(厳密な意味での)精読は行なえないと思いますが、主要概念や重要論点の言及部分についてはじっくりと時間をかけたいと思います。

【何を求めているか】
英語についての知識やスキルは勿論ですが、それに加えて、比較的まとまった文章を読み、論点を抽出しながらその妥当性を検証するという意味での思考力や論理性を求めています。
教科書・参考書等
R. Little & M. Smith, Perspectives on World Politics, London: Routledge
*該当箇所はコピーを配布しますので購入不要です。

●本書はもともとイギリスのオープン・ユニバーシティ(日本でいう放送大学)のテキストとして編集されたものです。国際関係論についての理論的枠組みの異同がコンパクトに示されており、初学者向けだと思います。

●なお授業で細かく取り上げることはできませんが、日本語で書かれた(または邦訳されている)国際関係論の教科書で比較的読みやすいものとしては進藤栄一『現代国際関係学』(有斐閣)、J.ナイ『国際紛争』(有斐閣)、P.ビオティ=M.カピ『国際関係論』(彩流社)、吉川直人・野口和彦『国際関係理論』(勁草書房)等があります。また方法論では(邦語文献で、主要論点を体系だって網羅している書籍は少ないのですが…)、C.エルマン=M.エルマン『国際関係研究へのアプローチ』(東大出版)、G.キング=R.コヘイン=ヴァーバ『社会科学のリサーチ・デザイン』(勁草書房)、H.ブレイディ=D.コリアー『社会科学の方法論争』(勁草書房)等があります。

*言うまでもなく、これらの文献を読まなかったからといって、それが成績評価において不利になることはありません。あくまでも参考程度のご紹介です。
成績評価の方法・基準
出席(40%)、報告(30%)、期末レポート(30%)。
*詳細は初回授業で説明しますが、報告(グループ)は各自1回ずつ課します。
その他(質問・相談方法等)
ご質問・ご相談はメールにてお願いします(togaのあとに@law.kyushu-u.ac.jpです)。
過去の授業評価アンケート