刑法 II 【刑法各論】

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
刑法 II 【刑法各論】
標準年次
2
講義題目
刑法各論
開講学期
後 期
担当教員
松生 光正
単位数
4単位
教  室
大講
科目区分
基盤科目
履修条件
刑法各論は、刑法総論において論じられる体系的理論の具体的犯罪行為への適用という性格を持っており、したがって、刑法総論を受講していることが受講の前提になります。
授業の目的
刑法各論は、主に刑法典に定められている個別的な犯罪類型について、それぞれの犯罪行為が成立しうる要件を検討することを目的とする講義です。刑法総論が、各犯罪類型に共通する規則を論じるのに対し、刑法各論は、個別的な犯罪類型のそれぞれについてどのような場合にそのような犯罪行為が行われたと言えるのかという解釈問題を扱うものです。授業では、個別的な犯罪行為の要件について判例や学説を参照しながら検討を加えることによって、各生活領域における適切な刑罰法規の解釈と限界付けはどのようなものであるべきかということを学ぶことを目的とします。
授業の概要・計画
 授業では、伝統的な犯罪行為の分類にしたがって、まず、理論的にも犯罪の頻度の上でも重要な「個人的法益に対する罪」を扱い、その後「社会的法益に対する罪」および「国家的法益に対する罪」の中で重要なものを取り上げて議論します。

T.生命身体に対する罪
 殺人罪、傷害罪、過失致死傷罪、堕胎罪、遺棄罪
U.自由に対する罪
 脅迫罪、逮捕・監禁罪、略取・誘拐罪、強制わいせつ罪
V.私的領域に対する罪
 住居に対する罪、秘密に対する罪
W.名誉・信用に対する罪
 名誉毀損罪、信用・業務に対する罪
Y.財産に対する罪
 窃盗罪、強盗罪、詐欺罪、恐喝罪、横領罪、背任罪、盗品に関する罪、毀棄・隠匿の罪
Z.社会的法益に対する罪
 放火罪、通貨偽造罪、文書偽造罪、有価証券偽造罪、わいせつ罪
[.国家的法益に対する罪
 公務執行妨害罪、犯人蔵匿罪、証拠隠滅罪、偽証罪、職権濫用罪、賄賂罪
授業の進め方
講義形式で行い、授業理解のための補助としてレジメを配布する予定です。
教科書・参考書等
教科書は特に指定しません。
成績評価の方法・基準
主に定期試験で成績評価します。
その他(質問・相談方法等)
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