履修条件 |
特別な条件はありませんが、中国の政治・歴史についての関心を有し、これについて真剣に学習しようとしている方を歓迎します。 |
授業の目的 |
本授業では、大きく分けて以下の2点について、主に学習していく。 (1)将来的に必要になってくると思われる以下の能力の向上。 @リサーチ能力 Aプレゼンテーション能力・ディスカッション能力 Bレポート・論文作成能力 (2)近現代中国に関する知識の習得。 @近現代中国の歴史と、現代中国が直面する諸問題の背景について A近現代中国の政治制度とその変遷について B近現代中国をめぐる国際関係について
以上を通じて、中国の現状について多角的な視点から理解すると同時に、論文執筆に必要な技術・手法についても習得していく。
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授業の概要・計画 |
近年、中国の発展は目覚しいものがある。中国のGNPは日本を抜いて世界2位となり、「G2」論といった議論が登場するなど、国際政治の中で中国の影響力が占めるウェイトも増大した。このため、現代の中国が抱える問題や、中国の政治制度を検証・研究することは、極めて重要な意義を有してきている。 そこで本授業では、まずはニーアル・ファーガソンなど米国の有識者による著作『中国は21世紀の覇者となるか?』(早川書房、2011年)を題材に、中国の「覇権」論について、賛成・反対それぞれの立場の主張を理解し、これについての議論を行いたい。『中国は21世紀の覇者となるか?』を読み終えた後は、国分良成編『中国政治と東アジア』(慶應義塾大学出版会、2004年)もしくは毛里和子『新版 現代中国政治』(名古屋大学出版会、2004年)を読み、中国国内の政治的・社会的状況、さらには中国を取り巻く国際的な環境などについて分析・議論し、現代中国の実態に迫っていくことを主要な目的とする。 これと同時に、上記の作業を通して論文執筆や発表を行う上での基礎的な知識を身につけていく。 |
授業の進め方 |
毎授業該当部分について、参加者全員がレジュメを用意し、これについて発表し、参加者全員で議論する。毎回誰が発表するということは、あえて指定しない。これは、参加者全員の授業への自発的・積極的参加を望むためである。最初は担当教員が協力・指導することもあるが、その発言時間は随時減らしていく予定である。最終的には、参加者のみで円滑に議論を行い、担当教員は授業の最後に解説をするのみという状態になることが望ましい。 |
教科書・参考書等 |
・毛里和子『新版現代中国政治』名古屋大学出版会、2004年。 ・西村成雄・国分良成『党と国家──政治体制の軌跡』岩波書店、2009年。 ・久保亨・土田哲夫・高田幸男・井上久士『現代中国の歴史──両岸三地100年のあゆみ』東京大学出版会、2008年。 ・ヘンリー・キッシンジャー/ニーアル・ファーガソン/デビッド・リー/ファリード・サカリア『中国は21世紀の覇者となるか?』早川書房、2011年。
ただし、参加者の要望・興味範囲に応じて、テキストを変更・選択することも可能である。
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成績評価の方法・基準 |
授業の出席、平素の授業態度、予習への真摯な取り組みによって総合的に判断します。特に本授業は演習(ゼミ)ですので、無断欠席は厳禁とします。また欠席回数も3回目からは除籍することとします。 |
その他(質問・相談方法等) |
質問・相談は随時受け付けます。メールや研究室での相談も歓迎します。 |
過去の授業評価アンケート |
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