ドイツ法特殊講義

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
ドイツ法特殊講義
標準年次
3・4
講義題目
ドイツ法
開講学期
後 期
担当教員
野田龍一  
単位数
2単位
教  室
3研
科目区分
展開科目
履修条件
講義中に出てくるドイツ語には邦訳を必ず付ける。ドイツ語の素養は不要である。
授業の目的
 わが国の法学は、明治以来、ドイツ法学のおおきな影響のもとに形成されてきた。
 この講義では、いくつかのテーマに即して、ドイツ法学がわが国に与えてきた影響を実感し、もって、わが国の現行法についての理解を深めることを、講義の目的とする。
 現在進行中の債権法改正作業についても日独の状況を比較してみたい。
授業の概要・計画
 今年度は、おもに、民事法のなかからテーマを設定し、それぞれについて、歴史的・比較法的に講義する。
 目下構想しているテーマは以下のとおりである(変更の可能性あり)
@いま、なぜ、ドイツ法か?
A不法行為債権の消滅時効と除斥期間
B不法行為債権の特質・アークィリウス法訴権の変容過程
C特殊的不法行為の系譜
D契約の構造と契約の解釈・信義則の機能
E沈黙の法的評価と事実的契約関係論
F原始的不能・危険負担・契約締結上の過失責任
G前提理論・事情変更・行為基礎
H贈与法の特質・贈与の撤回
I売主の瑕疵担保責任と性状錯誤
J委任・請負・旅行契約
K雇用と安全配慮義務
L和解の拘束力と和解の錯誤
M約款規制と消費者契約法
N債権法改正の日独比較
授業の進め方
まず、わが国における条文・学説・判例の状況を確認する。ついで、ドイツ法学が与えた影響について、おもに、19世紀ないし20世紀に関して追体験をする。最後に、ふたたび、わが国の法状況を、批判的に検討し、今後あるべき立法論を模索する。
教科書・参考書等
教科書は使用しない。毎回配布する資料をもってテキストとする。
参考書は、そのつど、講義中に紹介する。
成績評価の方法・基準
集中講義の最後の時間に、筆記試験を実施し、その答案でもって成績を評価する。
その他(質問・相談方法等)
この講義は集中講義である。諸君は疲れると思う。欠かさず出席されたい。
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