○コアセミナー

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
○コアセミナー
標準年次
1
講義題目
法学入門
開講学期
前 期
担当教員
直江 眞一
単位数
2単位
教  室
2研
科目区分
基幹教育科目
履修条件
とくに条件というわけではありませんが、「法」の基礎について学んでみたい方、「古典」と呼ばれる文献を時間をかけてじっくりと読んでみたい方向けです。
授業の目的
法学入門の名著として評判の高い『法における常識』(原題:Common Sense in Law)を時間をかけて一緒に読むことを通して、法とは何かを学ぶと共に、レジュメの作成・報告の仕方・議論の方法などを身につけることを目的とします。
授業の概要・計画
『法における常識』の著者サー・ポール・ヴィノグラドフは、名前からもわかるようにロシア生まれの学者ですが、ドイツに留学した後、オックスフォード大学の教授にまでなった大変な勉強家です(詳しくは、本書巻末の「評伝」参照)。イギリス法制史・経済史を中心に数多くの専門的な業績を残していますが、本書は法に関する基本的な概念を一般の人々に説明する意図で書かれたもので、法の本質は健全な常識に基づいているという確信がその基礎にあります。初版が出たのが1913年ですから、今の我々から見るとやや読みにくい文章であり、また扱っている判例も古いという感がありますが、法の基礎を学ぶには最適の古典の1つと言えます。一人ではなかなか読む機会のないこのような名著を一緒にじっくりと読むことにします。
授業の進め方
本書は全部で9つの章からなっています。第1章から第4章までは「法とは何か」について、また第5章から第9章までは「法源」について、それぞれ説明したものです。基本的に1回の授業で1章ずつ読み進めていきますが、第7章「判例法」はやや長いので2回に分けます。こうして10回の授業を報告者2人ずつに割り当てる予定です。報告者は担当部分の内容をレジュメにまとめ、また内容を理解する上で必要と思われる用語・固有名詞等を自分で調べた上で報告します。その報告の後で、報告者の理解の仕方について全員で議論します。必要があれば、担当教員からも補足説明をおこないます。
これとは別に、希望があれば、法廷傍聴、図書館活用セミナーなどの機会も設ける予定です。
教科書・参考書等
教科書として、
P.G.ヴィノグラドフ著、末延三次・伊藤正巳訳『法における常識』(岩波文庫)
成績評価の方法・基準
毎回の出席および報告・議論への参加等で総合的に評価します。
その他(質問・相談方法等)
授業の内容に関する質問はできるだけ授業中にしてください。個人的な質問についてはメール等でアポイントメントをとった上で応じます。
過去の授業評価アンケート