履修条件 |
特になし。熱意のある学生、租税、財政に興味のある学生を歓迎する。 |
授業の目的 |
1. コアセミナー共通の目的と本ゼミとの関係 コアセミナーの目的は、(1)情報の集め方、(2)情報の分析の仕方、(3)議論の方法、(4)自分の意見を説得的に文章にまとめる技術の4つについて学ぶことを目的としている。これはどのコアセミナーにも共通する目的である。本ゼミは、この目的を達成するために、租税あるいは財政に関する題材を中心に扱う。 なお、租税法について扱う前段階として、法律学一般の学習方法を習得する。
2. 租税法の特殊性とおもしろさを学ぶ 租税法は、法律学の中でも特に生活に密着した分野である。それと同時に、国のあり方に大きく関係する。例えば、所得税や消費税は、個人間の平等をどう捉えるかということに関わり、法人税および国際課税は、企業の成長戦略や海外進出と関わり、地方税は分権化社会をどう実現するかということに関わる。これらはほんの一面に過ぎないが、議論を通じて、租税法と社会との関係や国のあり方に関する理解を深めて欲しい。学習の進み具合により、具体的な判例を取り上げて、読みこなすところまでを予定する。また、ゼミ開講中に生じた租税に関する話題についても、新聞などの報道資料等を使って随時取り入れていく。
3. 国からの情報提供および外国の制度との比較について学ぶ 租税については、財務省等から多くの資料が提供されている。それを使いこなしながら、(日本に居住する学生として)自分の置かれた状況を理解することは、これからの税制を考える上で必要なことである。そのような資料の中には、国際比較をしたものが少なくない。諸外国との違いを認識することも、法律学の1つである租税法を学ぶ上で重要なことである。
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授業の概要・計画 |
この授業は、大きく次の二つの部分に分かれる。
1. オリエンテーションに続き、法律学の学習方法について大まかに学ぶ。その過程で、(他の学問と比べたときの)法律学の特殊性を理解する。
2. 租税法を題材として、法律学がどのように個人あるいは法人に関係しているかを学ぶ。具体的な進め方やどこまでの内容を取り上げるかといったことは、学生諸君と相談しながら決める。無理に高度なことを扱うようなことはしないが、その反面、希望があれば、外国法などについて学ぶことも視野に入れる。
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授業の進め方 |
オリエンテーションは教員が行うが、それ以外は、原則として学生による報告と議論を中心に進める。報告はグループごとに行う予定であるが、そのなかでも各自の担当が明らかになるようにする。 |
教科書・参考書等 |
弥永真生『法律学習マニュアル[第3版]』(有斐閣・2010年) 佐藤英明『プレップ租税法[第2版]』(弘文堂・2011年) 増井良啓「租税法入門」法学教室連載(2010年〜2012年) 財務省・平成24年度税制大綱(http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/24taikou_3.pdf)
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成績評価の方法・基準 |
授業への出席、報告、議論における発言、その他ゼミへの貢献度を総合的に判断して評価する。 |
その他(質問・相談方法等) |
メールでの質問は随時受け付ける。面談はメールによるアポイントが必要だが、毎回のゼミ終了後に時間を取ることもありえる。 |
過去の授業評価アンケート |
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