履修条件 |
深く学ぶことで学生生活を充実させたいと考えている人(2年生も含む)を希望する。 |
授業の目的 |
私たちの生活には争いは付き物である。にもかかわらず、争いが争いとして直視され、研究対象と見なされることはつい最近までなかった。貿易摩擦、国際問題、民族間紛争、商事紛争、離婚闘争、遺産分割といった言葉から推察されるように、争いは常に何らかの社会現象の結果として考えられてきた。本講座ではそのような状況に終止符を打ち、争いを争いとしてとらえ、分析し、その拡大と縮小について理論的に考察しようとするものである。それによって学生が争いを抽象的にではなく、研究の専門用語を用い、暮らしの中の一部分として的確かつ、具体的に考えることができるようになることが目的である。 |
授業の概要・計画 |
上記の目的を念頭に、本講義では、争いに関する様々な事象について総合的な解説を行っていく。講義の詳細は、紛争研究の発祥と紛争理論の解説、臨床としてのコミュニケーション、正義感、パワーと抵抗、そして怒りに関する説明。さらに個人間紛争と集団間紛争、修復的司法に関する解説などが含まれる。
また、紛争解決技法の練習、調停、多人数合意形成(サークル)などを実施し、多角的な視野から争いの現象を捉えていく。 |
授業の進め方 |
パワーポイントを使った講義形式で行う。できるだけ双方向的な形にし、学生の議論参加を歓迎する。
学期の後半は調停のロールプレイや多人数合意形成のサークルを実施する。 |
教科書・参考書等 |
参考図書
1.ゼア、ハワード『修復的司法とは何か』新泉社、2003. 2.鷲田清一『「聴く」ことのちから』(株)阪急コミュニケーションズ、2005. 3.サスカンド、ローレンス・E、他『コンセンサスビルディング入門』有斐閣。
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成績評価の方法・基準 |
上記の文献を読み、ブックレポートの提出をする。枚数は1文献にA4紙1−2枚程度。コース終了前に簡単なテストを実施する。このテストの狙いは、学生自身と教員の双方が、学生が何をどの程度理解できたかを知るためのものでもある。また、ロールプレイなどの練習があるため、出席を重視する。 |
その他(質問・相談方法等) |
いつでも可。在室を電話(092−642−4460)で確かめること。 |
過去の授業評価アンケート |
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