●法理学特殊講義T

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
●法理学特殊講義T
標準年次
3・4
講義題目
自由(人権)の法哲学的考察
開講学期
前 期
担当教員
吉岡剛彦  
単位数
2単位
教  室
大会
科目区分
展開科目
履修条件
特にはありません。さまざまな法的(憲法的)諸問題を原理的・哲学的に検討することに関心のある学生の参加を歓迎します。
授業の目的
 法理学特殊講義という授業の性格に鑑み、本講義では学期全体のテーマを「自由(人権)の法哲学的考察」と定め、特に憲法(学)上の具体的なトピックを取り上げながら、憲法が定める自由(人権)の意義と射程を法哲学的観点から討究していきます。
授業の概要・計画
以下は、講義を予定している主なテーマです(各テーマにつき、数回程度の見込み)
(1) 住民投票の限界[民主主義/立憲主義の相剋]
(2) 信仰にもとづく治療拒否[信教の自由]
(3) ポルノ規制[表現の自由]
(4) 安楽死/尊厳死[自己決定権]
(5) 出生前診断[自己決定権]
(6) 死刑と裁判員制度[人身の自由]
(7) 近代的自由と「業縁」[自己決定/責任主義]
授業の進め方
各単元ごとにレジュメを配布し、講述を中心として進めます。本講義では、特に賛否に争いのある具体的諸課題を検討することを目的としていますので、受講者の皆さんにご意見を求める機会も多く設けたいと考えています。皆さんの積極的なご参加ご発言を願います。
教科書・参考書等

教科書は特に指定しません。前記のとおり、各単元ごとに配付するレジュメを使用します。
・講義全体にかかわる参考図書として、■田中成明『現代法理学』(有斐閣、2011年)■青井秀夫『法理学概説』(有斐閣、2007年)■三島淑臣編『法哲学入門』(成文堂、2002年)■平野仁彦・亀本洋・服部高宏『法哲学』(有斐閣、2002年)など。
・各テーマについては、■井上達夫『現代の貧困─リベラリズムの日本社会論』(岩波書店、2011年)■中里見博『ポルノグラフィと性暴力─新たな法規制を求めて』(明石書店、2007年)■葛生栄二郎=河見誠=伊佐智子『新・いのちの法と倫理』(法律文化社、2009年)■小林亜津子『看護のための生命倫理[改訂版]』(ナカニシヤ出版、2010年)■団藤重光『死刑廃止論[第6版]』(有斐閣、2000年)■一ノ瀬正樹『死の所有─私刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年)■J・レイチェルズ『現実をみつめる道徳哲学─安楽死からフェミニズムまで』晃洋書房、2003年)■J・レイチェルズ『倫理学に答えはあるか─ポスト・ヒューマニズムの視点から』世界思想社、2011年、など。
上記の配布レジュメにおいても、関連諸文献を紹介します。
成績評価の方法・基準
基本的には、学期末(7月下旬)を提出期限とする課題レポート(3,000字程度)により成績評価します。また、講義のなかで発言していただくとともに、不定期に感想を記したミニ・レポートを提出してもらい、それらを加点材料とします。
その他(質問・相談方法等)
講義に関する質問等は、授業の前後のほか、メールでも受け付けますので、お気軽にお問い合わせください。吉岡アドレス:yoshiota(アットマーク)cc.saga-u.ac.jp(メールには、ご自身のお名前と学籍番号を明記してください)。
※(アットマーク)には@を入れて下さい。また@前部分のローマ字読みは「ヨシオ<タ>」です。
過去の授業評価アンケート