履修条件 |
憲法学を学習したうえで、さらに学習を深めたいと思う者。憲法講義科目の単位取得の有無は問わないが、次の必要条件のうちいずれか一つ(以上)を満たしている者でなければならない。また、新4年生も歓迎する。3年次とは違う空気を味わうためにも、遠慮なく、積極的に参加されたい(サブゼミとしての参加も可)。
1)憲法(学)、法哲学または政治(学)に興味がある 2)研究者、国家公務員、法曹またはマスコミ人をめざしている 3)明るい性格である 4)本当はまじめである 5)法学を勉強することの面白さを発見してみたい 6)学生生活のよい思い出づくりをゼミに(も)求めたい |
授業の目的 |
憲法学説・判例を主たる対象として、その批判的検討を行うことにより、思考を深め、あわせて憲法学に対する理解を深めることを目的とする。憲法学を勉強することを通じて、「強い頭」を作ることが一番の目標である。時間的余裕のある学部生の時代に、良質の論文や判決文をじっくり読んでおくことが、将来どのような方向に進むにせよ、きわめて重要である。 また、ゼミ本来の学問活動に限らず、課外活動(コンパ・東京研修旅行・他大学との合同ディベート合宿など)への積極的な参加等により、(卒業生や担当教員も含む)ゼミ生同士の親睦を深めることと、ゼミ生の「世界」を広げることをも目指したい。大学は出会いの場。在学中に、人と出会い、知と出会い、自分の世界を広げておくことが、将来どのような方向に進むにせよ、きわめて重要である。 |
授業の概要・計画 |
毎回参加者のうちの一人が報告者となり、自ら選択・設定した憲法学上の論点(となりうると考えるもの)について、それを批判的に分析し、その結果を他の参加者の面前で報告する。他の参加者はその報告およびその論点について、報告者を交えて討論する、という標準的なスタイルで進めたい。ただし、例年、当初の数回は3・4年生混合の3〜4人によるグループ報告としている。なお、このグループ報告は、グループ報告の準備過程を通じて、知らない者同士が相互に打ち解けることをも目的としているので、グループの構成は担当教員が、(あえて知り合いでない者同士が組み合わさるように)決定する。このグループ報告により、もともとの知り合いがゼミにいない者でも、すぐに親しい友人ができるようになるであろう(この方式は毎年ゼミ生の好評を得ている)。 詳細は遅くとも開講までに参加者と相談のうえ決定するが、参加者は、初回までに、報告しようとするテーマ(案)を(少なくとも一つ)考えておくことが望ましい。 春休み中のテーマ選び、憲法学習のための参考書として、次のものを推薦する。
1)大石 眞=石川健治(編)『憲法の争点』(有斐閣、2008年) 2)安西文雄ほか『憲法学の現代的論点〔第2版〕』(有斐閣、2009年) 3)芹沢ほか(編)『新基本法コンメンタール憲法』(日本評論社、2011年) 4)辻村みよ子=長谷部恭男(編)『憲法理論の再創造』(日本評論社、2012年) 5)樋口ほか(編)『国家と自由・再論』(日本評論社、2012年) 6)南野 森(編)『憲法学の世界』(日本評論社、2013年) 7)長谷部ほか(編)『現代立憲主義の諸相/高橋和之先生古稀記念』(有斐閣、2013年)
過去一年間に憲法学の各論点について公表された論文等を網羅的に紹介したものとして、次のものも参考になるだろう。
8)法律時報2013年12月号《学界回顧2013》(憲法欄) |
授業の進め方 |
詳細は初回に参加者と相談のうえ決定する。基本的なスタイルは上記「授業概要・授業計画」に記載の通り。
☆参考までに、2013年度の第11期ゼミ生は17名であったので、最初の7回は3〜4名のグループによる報告を行い(1人2回)、残りは個人報告(多くが論点研究)をもとに議論するという形式をとった。 例年、報告担当者が選定した論文や判決のコピーを報告の1週間前のゼミで配布し、参加者は報告までの1週間にそれを読み予習してくるという形態になっている(このように、事前配布論文をメンバーそれぞれが一生懸命読んでくるというのが南野ゼミの良き伝統である)。配布する量・質を決定するのも原則として報告者自身である(担当教員が相談に応じる)。ここ数年は、だいたい、毎回2本〜4本の量になっている。 |
教科書・参考書等 |
適宜指示・配布する。 憲法学の一通りの議論を理解している自信のない者は、開講時までに定評ある体系書(や上記「授業概要・授業計画」欄に掲載した文献(2)や(6))を通読しておくことを勧める。 |
成績評価の方法・基準 |
平常点による(報告の内容、討論への積極性等を総合的に評価する)。無断欠席をした者には、それ以降の本演習への参加を認めない(単位も認定しない)。 また、初回コンパ、最終回コンパ、OB会の計3回は原則として出席を必須としている。それ以外の課外活動への出席は自由であるが、東京研修旅行(最高裁や官庁・企業などを訪問)及び一橋法・早稲田法・早稲田政経・慶応法の憲法ゼミと毎年夏に実施しているディベート合宿には、とても貴重な経験になること請け合いであるので、是非とも積極的に参加してほしい。 |
その他(質問・相談方法等) |
■本演習に関する問い合わせは、遠慮せず担当教員までメール(アドレスは @law.kyushu-u.ac.jp の前に minamino を付加)で申し送ること。直接、アポなしで研究室(法学部研究棟3階)に来られても歓迎する。 ■本演習への参加を希望する学生のうち、面識のない者とは面談を行う可能性があり、また、内定者には正式発表を待たずにメーリングリスト等登録の連絡を行う可能性があるので、本演習への参加を希望する者は、学生係に提出する「演習参加申込書」に、携帯メールアドレスを記載すること。 ■昨年度までの南野ゼミの様子(ゼミ風景リポート、写真等)については、南野のHP→南野的授業→種類別→南野ゼミを見られたい(グーグル等で「南野ゼミ」と検索すればヒットする)。 ■「演習参加申込書」提出期間中より、南野ゼミのHP上に「第12期南野ゼミ」のページを作成し、参加希望者への連絡事項や内定者を掲示する予定であるので、その更新に注意してほしい。 ■サブゼミでの登録を希望する者は、早めに担当教員まで連絡をすること。 |
過去の授業評価アンケート |
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