労働法演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
労働法演習
標準年次
3・4
講義題目
労働時間等制度の「徹底研究」
開講学期
通 年
担当教員
野田 進
単位数
4単位
教  室
207
科目区分
展開科目
履修条件
学部講義「労働法」を、すでに履修したか、または、現在履修していること。
授業の目的
 超過勤務に対する不払い問題、「ブラック企業」の長時間労働、年休の取得率の低下、さらには長時間労働による健康障害など、労働時間や休日・休暇をめぐる諸問題は、最近になって特に深刻になり、裁判例もとみに増加しています。
 労働時間に関する諸問題を、実態把握、諸外国との比較、法政策の動き等から総合的に調査した上で、判例を通じて法理論を掘り下げ、「徹底研究」します。やるぞ!
授業の概要・計画
 主として前期では、グループ分けをして、労働時間をめぐる総合的調査を試みていただきます。具体的には、(1)労働時間の制度枠組み、(2)時間外労働、(3)休日・祝日、(4)年休、(5)長時間労働による健康障害について、統計的実態把握、諸外国制度の把握、法政策の動き等を調査し、報告・討議をして理解を深めます。
 主として後期には、これらの問題について、判例研究をします。近年は、長時間労働に対する社会的な批判と相まって、時間外割増賃金請求事件や、長時間労働に関する労災認定事件や損害賠償請求事件が、増加しています。これらを通じて、判例の動きを把握するとともに読み方や法解釈の思考方法を深く学ぶようにします。判例報告を通じて、プレゼン能力を高め、ディスカッションを楽しむようにしましょう。
授業の進め方
 前期は、計画に基づき、グループ作業とグループ報告を行い、それに基づき自由に議論していただきます。前期では特に、パワーポイントを使ったり、映像・画像技術を駆使したプレゼン能力を、それぞれ工夫して身につけていただきたいと思います。
 後期は、ごりごり法律論をやります。ここでは、ひとりで行う厳しい調査と報告を行い、法解釈の思考のおもしろさを体得してください。しかし、前期で学んだ、統計的実態、諸外国との比較、政策動向等の知識を活かして、自由に議論していただきたいとも思います。何より、皆さんの自由な討議がキモです。
 最後に、ゼミレポート集を編集・発刊します。
教科書・参考書等
特にありませんが、野田進・和田肇『休み方の知恵−休暇が変わる』(有斐閣、1992年)は、楽しく読める名著なので(?絶版ですが)、お勧めします。
成績評価の方法・基準
平常点、レポート内容によります。
その他(質問・相談方法等)
過去の授業評価アンケート