法政基礎演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
法政基礎演習
標準年次
2
講義題目
法律学の学び方
開講学期
前 期
担当教員
野澤 充
単位数
2単位
教  室
科目区分
入門科目
履修条件
とくにないが、ゼミ形式の授業なので、積極的に参加する意思のある者が望ましい。あと、法律学に関心があることが前提となる。
授業の目的
法政基礎演習の共通目標は、以下のとおりである。
この授業科目は、少人数のゼミ形式により、2年前期から本格的に始まるより高度な学習へ向けての橋渡しの教育を行う目的で開講されるものである。具体的には、(1)リサーチ・分析能力、(2)ディスカッション・プレゼンテーション能力、(3)レポート・論文作成能力という、将来どのような進路をとっても必ず要求される能力の伸長を目指す。
これに基づく本演習の目標は以下のとおりである。
初めて法律学を学ぶ者が法学部に入ってまず戸惑うことは、「法」「法律」として教えられる内容が極めて抽象的なものであること、そしてその勉強のあり方そのものがそれまでの高等学校で求められた方法と全く異なることにあると思われる。しかし法律(および法律学)は現実の社会と決して遊離したものではないし、また法学部において要求される能力は、その現実の社会における事実(問題点)を認識し、それに対して法律の条文・判例などを基にして、法的思考により対処し得る能力なのである。そのような能力を養うために、本科目における具体的な到達目標としては、「知識・理解・専門的能力」の観点からは、まず法律学を学ぶ上での様々な技術的能力(前提となる基礎知識を含む)や基本的な法律的社会問題について習得することが挙げられ、そして「汎用性能力・態度・志向性」の観点からは、演習形式の授業におけるプレゼンテーションおよび議論を実際に行い、またレポート作成を行うことを通じて、法的概念を用いてのリサーチ・分析を行う能力を養うこと(法的思考ができるようになること)が挙げられる。
授業の概要・計画
1 法律学を学ぶ前提として  2 法律学を学ぶためのツール
3 法律学の資料の検索  4 ゼミなどでの報告の方法
5 レポート・論文の執筆技術  6 法律学の答案技術
7 法律学を実際に学ぶ(条文の解釈方法・判例の読み方など) 8 ゼミなどでの報告
具体的には第1回:ガイダンスおよび自己紹介など、第2回〜第4回:担当教員による講義(図書館活用セミナーを含む)、第5回〜第14回:グループ報告および議論、第15回:予備日とする予定である。
授業の進め方
最初の数回は担当教員により講義形式で進める。その後グループに分かれて報告をしてもらう(予定では各自が最低2回報告を担当する)。法律学の勉強は能動的にやらない限り何の意味もない(この点については「法律学を学ぶ前提として」の部分で触れる予定)ので、報告班以外の者も積極的に参加するように心がけて頂きたい。なお、担当教員の都合により、報告テーマについて刑事法関連テーマの中から選択していただくことがあるので御承知頂きたい。
教科書・参考書等
小型六法は毎回持参すること。
必要に応じて、参考となるであろう文献を授業時に指示する。

〔参考図書〕
弥永真生『法律学習マニュアル〔第3版〕』(有斐閣、2009年)
山下純司・島田聡一郎・宍戸常寿『法解釈入門』(有斐閣、2013年)
田高寛貴・原田昌和・秋山靖浩『リーガル・リサーチ&リポート』(有斐閣、2015年)
南野森編『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)
南野森編『法学の世界』別冊法学セミナー221号(日本評論社、2013年)
成績評価の方法・基準
成績評価は@平常点(参加態度)(70%)、A班報告の内容(20%)、B課題図書に基づくレポート課題(要約2000字、検討・分析5000字)(10%)などにより(加点事由も含めて)総合的に行う予定である。上記到達目標との関連では、@平常点(参加態度)においては「知識・理解・専門的能力」の観点を特に重視し、併せて「汎用性能力・態度・志向性」の観点も重視する。A班報告の内容においては逆に「汎用性能力・態度・志向性」の観点を特に重視し、併せて「知識・理解・専門的能力」の観点も重視する。Bレポート課題においては「汎用性能力・態度・志向性」の観点を特に重視する。とりわけ出席に関しては前提条件とし、無断欠席、無断遅刻は単位の合否に影響する。なお、Bレポート課題の対象書籍は、担当教員の関心の点から、刑事法関連の書籍をいくつか指定する予定である。
その他(質問・相談方法等)
メールまたは研究室(第一研究棟(法学部本館)3-12)にて対応する。研究室での対応の場合は、事前にアポイントをとること。

【科目コード:LAW-LAW1911J】
過去の授業評価アンケート