履修条件 |
民法に興味があること。 |
授業の目的 |
民法(財産法)の基本判例の検討を通して,具体的な事件を,どのように処理していくかを学びたいと考えております。 |
授業の概要・計画 |
以下のようなスケジュールで授業を進めていきたいと考えています。
前期(全13回)
・第01回 オリエンテーション
・第02回 オリエンテーション
・第03回 (総則)民法94条2項・110条の類推適用(最判平成18年2月23日民集60巻2号546頁,『百選I』22事件)。
・第04回 (総則)錯誤-法律行為の要素(最判平成元年9月14日判時1336号93頁,『百選I』24事件)。
・第05回 (総則)民法109条と110条の重畳適用(最判昭和45年7月28日民集24巻7号1203頁,『百選I』32事件)。
・第06回 (総則)無権代理人の本人相続(最判平成5年1月21日民集47巻1号265頁,『百選I』36事件)。
・第07回 (総則)賃借権の取得時効(最判昭和62年6月5日判時1260号7頁,『百選I』44事件)。
・第08回 (債権各論)敷地利用権付建物の売買と瑕疵担保(最判平成3年4月2日民集45巻4号349頁,『百選II』53事件)。
・第09回 (債権各論)他人名義の建物登記と借地権の対抗力(最判昭和41年4月27日民集20巻4号870頁,『百選II』56事件)。
・第10回 (債権各論)誤振込金の返還請求と預金債権(最判平成8年4月26日民集50巻5号1267頁,『百選II』70事件)。
・第11回 (債権各論)未成年者と監督義務者の責任(最判昭和49年3月22日民集28巻2号347頁,『百選II』82事件)。
・第12回 (債権各論)過失相殺と身体的特徴の斟酌(最判平成8年10月29日民集50巻9号2474頁,『百選II』94事件)。
・第13回 (債権各論)慰藉料請求権の相続生(最大昭和42年11月1日民集21巻9号2249頁,『百選II』96事件)。
後期(全13回)
・第14回 (物権)特約によらない中間省略登記請求権(最判昭和40年9月21日民集19巻6号1560頁,『百選I』49事件)。
・第15回 (物権)取得時効と登記(最判昭和46年11月5日民集25巻8号1087頁,『百選I』53事件)。
・第16回 (物権)占有改定・指図による占有移転と即時取得(最判昭和35年2月11日民集14巻2号168頁,『百選I』66事件)。
・第17回 (物権)抵当権の物上代位-債権譲渡との優劣(最判平成10年1月30日民集52巻1号1頁,『百選I』87事件)。
・第18回 (物権)法定地上権-1番抵当権設定当時に土地と建物の所有者が異なっていた場合(最判平成19年7月6日民主61巻5号1940頁,『百選I』94事件)。
・第19回 (物権)集合動産の譲渡担保(最判平成18年7月20日民集60巻6号2499頁,『百選I』98事件)。
・第20回 (債権総論)契約交渉破棄における責任(最判昭和59年9月18日判時1137号51頁,『百選II』3事件)。
・第21回 (債権総論)離婚に伴う財産分与・慰藉料支払合意と詐害行為取消権(最判平成12年3月9日民集54巻3号1013頁,『百選II』18事件)。
・第22回 (債権総論)解除による原状回復義務と保証人の責任(最大昭和40年6月30日民集19巻4号1143頁,『百選II』24事件)。
・第23回 (債権総論)債権譲渡の対抗要件の構造(最判昭和49年3月7日民集28巻2号174頁,『百選II』30事件)。
・第24回 (債権総論)預金自動入出機による預金の払戻しと民法478条(最判平成15年4月8日民集57巻4号337頁,『百選II』38事件)。
・第25回 (債権総論)差押えと相殺(最大昭和45年6月24日民集24巻6号587頁,『百選II』42事件)。
・第26回 ゼミ論報告会 |
授業の進め方 |
4つの班をつくり,各班に,判例報告をしてもらいます。なお,参加者にはゼミ論文を書いてもらいます(字数等については後日配布する「ゼミ論作成要領」にしたがう)。締め切りは2016年1月31日(予定)です。 |
教科書・参考書等 |
『民法判例百選I・II』(有斐閣)。 |
成績評価の方法・基準 |
報告,発言,出席などから,総合的に判断します。 単位が認定されるためには,締め切り日までにゼミ論を提出しなければなりません。 無断欠席については,これを一切認めません。 |
その他(質問・相談方法等) |
質問等がある方は,メール(kayama【アットマーク】law.kyushu-u.ac.jp)での質問も受け付けます。もちろん,直接研究室にいらしてもらっても,構いません。特にアポは不要です。 |
過去の授業評価アンケート |
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