Course Title |
International Political Science |
Course Overview |
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履修条件 |
世界史、政治学の入門編を履修していることが望ましい(ただし必須要件ではない) |
授業の目的 |
グローバルが進んだ国際社会において「平和と繁栄とは何か」について、自分の考えるための国際的視点を養い、国際情勢について理解し議論するために必要な知識を習得する。 |
授業の概要・計画 |
20世紀は「国家の世紀」といわれ、17世紀のヨーロッパに誕生した「ウェストファリア体制」と呼ばれる主権国家をアクターとする国際システムが、戦争と平和を繰り返しながら地球規模に拡大してきた。そうした戦争と平和の科学として国際政治学が、国際システム(国際社会)を統治するために第二次大戦そして冷戦を経て体系化されてきた。21世紀の現在、冷戦終結から四半世紀を経て国際秩序は歴史的な転換期を迎えています。経済領域を中心に世界的な相互依存と地球の一体化が進み、一方では既存の国際政治学の主体として登場することのなかったアジア諸国を含む新興国が台頭し、他方では国家以外のアクターが国境を越えて活動する。この講義では、伝統的な支配者(国家)、為政者、政策担当者という既存の国際関係学ともいうべき「上からの視点」に加えて、地球上で生活するひとびとの視点からの世界、いわゆる地球政治ともいうべき「下からの視点」を調和した新しい視点について学びます。 授業の内容は、前期15回、後期15回を歴史、理論、議論の3部(前期2部、後期1部)で構成する。 キーワード:グローバリズム、冷戦後の世界、国際政治史、国際政治理論、国際行為体
【前期】 (1) 国際政治の歴史(国際情勢を見るためのレンズ@: 人類が経験した戦争の教訓を学びとり、国際政治の視野を広げる)
(2) 国際政治の思想と理論(国際政治情勢を見るためのレンズA: 国際社会の中で生きる知恵としての国際政治思想と、政策科学としての政治学を批判的に考察する)
【後期】 (3) 理論的視野から議論する: @ 国際政治の構造変動(冷戦後4半世紀を経た国際秩序の現状: T.権力シフトと現状維持, U.リージョナリズムの台頭(EU,東アジア共同体)
A グローバル政治を議論する: T.アイデンティティの政治, U.非国家アクターの台頭 |
授業の進め方 |
講義が中心となるが、国際政治の理論の限界と課題を理解するために、報道(映像・活字、ルポルタージュ)なども活用しグループワークを随時、行う。 |
教科書・参考書等 |
教科書:山田高敬・大矢根聡『グローバル社会の国際関係論』有斐閣(前期) ジョゼフ・S・ナイ(田中明彦・村田晃嗣訳)『国際紛争』有斐閣(後期)
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成績評価の方法・基準 |
試験(70%)、討論への積極的な参加など(30%) |
その他(質問・相談方法等) |
グローバル化の時代に相応しく、自由な発想と批判的な議論を期待します。 |
事前/事後学修 |
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